トップ > 中日スポーツ > プロ野球 > 紙面から一覧 > 記事

ここから本文

【プロ野球】

坂本、おっつけ打法で“献身侍”になる

2017年2月7日 紙面から

打撃練習をする巨人・坂本勇。投手は田口=宮崎県総合運動公園で(堀内翔撮影)

写真

 つなぎの3番で、侍ジャパンをけん引−。3月の第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に出場する侍ジャパンの巨人・坂本勇人内野手(28)が6日、宮崎春季キャンプで打撃投手を務めた田口と対戦した。初めて生きた球を前にし、15スイングで安打性は右翼へ5本、中堅へ2本の全7本。ヒットすべてを中堅から右へ運んだ。逆方向を意識する“おっつけ侍”がフォア・ザ・チームの精神で2大会ぶり世界一へ突き進む。

 きれいなライナー性の打球が芝生を転がった。マウンドは、打撃投手ではなく昨季2桁勝利(10勝10敗)を挙げた左腕・田口。外角に決まった速球を、昨季の首位打者はいとも簡単に打ち返し続けた。

 「(右方向が多かったのは)外の球が多かったのもありますけど、順調です。コンパクトにミートを心掛けた結果です。逆方向にもきれいに打てました。最初にしてはすごくよかったです」

 今年初めてチームメートとの対戦。数カ月ぶりに見る勢いのあるボールだから、無理には引っ張らない。だからこそ意識した逆方向。「自分の形で、良い軌道で振れていました」。一方、対戦した田口は「決まったと思っても、簡単にもっていく。最後までボールを見られている感じがした」と背番号6の打撃技術にうなるしかなかった。

 侍ジャパンでは「3番・遊撃」で起用されることが濃厚。小久保監督は「クリーンアップの一角を、と思っています」と話す。反対方向への打球で走者を進め、4、5番を担う日本ハム・中田、DeNA・筒香へつなぐ意識が垣間見えた。

 今後は実戦を重ねながら、打撃の感覚を取り戻し、外国人のクイック対策も講じたいという。この日は、特守、特打と精力的に汗を流し、グラウンドを後にしたのは午後5時半ごろ。巨人の覇権奪回、侍ジャパンの世界一奪取へ向け、坂本勇の準備にぬかりはない。 (川本光憲)

 

この記事を印刷する

PR情報

閉じる
中日スポーツ 東京中日スポーツ 中日スポーツ 東京中日スポーツ 中日スポーツ購読案内 東京中日スポーツ購読案内 中日スポーツ購読案内 東京中日スポーツ購読案内 中日新聞フォトサービス 東京中日スポーツ