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【高橋昌之のとっておき】
中国の「アパホテル攻撃」は日本の言論の自由に対する挑戦 歴史問題で不当な圧力に屈してはならない
アパグループのホテル客室に「南京大虐殺」などを否定する書籍が備えられているとして、中国政府が非難し、国内の訪日客にアパホテルを利用しないよう介入している問題は、中国が他国の民間に対しても言論の自由を認めない異常な国家であることを示しています。その言動には「そこまでやるか」とあきれると同時に、歴史問題でこうした不当な圧力に屈してはならないと改めて実感しましたので、今回はこの問題を取り上げたいと思います。
中国が問題視している書籍は、アパグループの元谷外志雄(もとや・としお)代表が「藤誠志」のペンネームで月刊誌「Apple Town」に連載している社会時評エッセーをまとめた「本当の日本の歴史 理論近現代史学II」です。同書は南京大虐殺について「(日本軍の)攻略時の南京の人口が20万人、一カ月後の人口が25万人という記録から考えても、あり得ない」と否定。さらに上海大学教授の指摘を引用して「いわゆる南京大虐殺の被害者名簿というものは、ただの一人分も存在していない」と記しています。英訳も付いているので、外国人も読むことができます。
この書籍がアパホテルに備えられていることを、同ホテルに宿泊した中国人と米国人の男女が1月12日、中国版ツイッター・微博で指摘。これを受けて、中国外務省の華春瑩報道官が17日の記者会見で、「日本国内の一部勢力は歴史を正視しようとしない。正しい歴史観を国民に教育し、実際の行動でアジアの隣国の信頼を得るよう促す」と批判したことから、問題化しました。
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