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【プロ野球】

巨人・菅野、速球ナチュラルカットだ 坂本「打ちづらそう」

2017年2月6日 紙面から

 3月の第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)日本代表の巨人・菅野智之投手(27)が5日、宮崎・木の花ドームで今キャンプ初のブルペン入りした。縫い目の高いWBC公認球による速球のナチュラルカットに、打席に立った同じ侍戦士の坂本は「打ちづらそうだと思いました」と仰天。大谷不在で侍ジャパンのエースを担う男は、魔球完全習得へ意欲を示した。

 速球を投げたはずが捕手のミットに収まる直前、右方向へクイッと曲がる。「引っ掛かるとカット気味になります。あれはあれで使えるのかな」と菅野。今後も練習していくのか、面白いボールになりそうか、と聞かれ「そうですね」と不敵な笑みを浮かべた。

 予期せぬカット習得の経緯が、メジャー最多652セーブを誇る元ヤンキースのマリアノ・リベラと同じだ。リベラは先発から抑え転向後、速球が自然とカットするようになった。初めは修正しようとしたが断念。のちにリベラの代名詞となり3度のセーブ王へと導く魔球となった。

 打席に入って速球のみ15球を体感した坂本も「生きた球を見ておきたかったです。カットしていましたね。打ちづらそうだと思いました」とその軌道に驚いた。

 侍ジャパンの大黒柱となる右腕はこの日、カーブも交えて31球を披露。「バランスよく投げられたと思います」。今やWBC球への違和感は皆無といっていい。1月28日以来、中7日でのブルペン入りにも「予定通りです。バランスを確認していました。これで次のステップへいけると思います」と確かな手応えを口にした。

 今後は休日前の7日に捕手を座らせ、30球から50球のピッチングをする予定。WBC本番をにらみ、その調整は寸分の狂いもない。「自分のペースはしっかり保って、責任を感じながら自覚を持って取り組んでいきたいと思います」。日本ハム・大谷がWBCを辞退した今、菅野が投手陣の軸になるのは必至。縫い目の高いWBC公認球による偶然の産物「リベラカット」を操り、侍ジャパンの世界一奪回へ突き進む。(川本光憲)

 

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