先日の後援会役員との新年会で、新年の誓い・抱負の実現が殆ど頓挫するという話をした。抱負自体が過大であるとか、具体性に欠けると、頓挫することは誰でも経験したことである。そこで、実現可能な例として、子育ての話を取り上げた。我が子が「いい子に育ってね」という素朴な母親の願いなら「これまでの反省を活かし、今日からでもリセットし日々継続することで、確実に成果が表れてくる」と話した。例えば、「規則正しい生活習慣と《まごはやさしい》に配慮した食事を整えて毎日を過ごすだけでも、いい子に育つことは間違いない」と話し、その実現の根拠として「脳科学の成果による解明がある」と話した。
最近の脳科学の進歩で『子育てとは、子供の脳を育てること』と定義する学者が多いが、長年幼児に関わってきた小生にも感服する定義と思える。規則正しい生活習慣は前向きな心情の育成を約束し、裏付けある食事は健康な心身の成長に表れてくることは、誰にでも想像できて合点がいくところである。それが、「三つ子の魂、百まで」の真理と重なるだけに重要なのだ。子育ては親の努力の有無が反映することが解明されたので、「いい子に育てる」という抱負は頓挫するどころか、やった分しっかりと形になっていく。「子育ては、子供の将来のみならず、親子関係の基礎となるものに繋がるやりがいのある親の責務である」と話した。
さて、表題に関連して各位の入園時に配付の小冊子「脳の発達と幼児教育」にも関連記事(P7の「栄養」についてと鬱病予防の朝魚の件)も掲載されているが、手元に興味深い記事(プレジデント2015.11.16に掲載)であったので紹介する。以下…『感情のコントロールを司る前頭前野は20歳を過ぎると発達を止めてしまうことがわかった。では、将来キレる大人にしないためには、我が子の前頭前野をどうやって鍛えたらよいのだろう。先ず、親が子供に対して、結果だけでなくプロセスを評価してあげることが大事である。テストの点や勝負の結果ばかり気にする親の下では、子供も結果ばかり注目でプロセスを軽視する。そのような子は運動も勉強も「どういう道筋を辿ってその結果になったのか」が記憶に薄いので実力が身に付かない。だから伸び悩み、ますますキレやすくなる。逆に、結果はどうであれ、頑張ったプロセスを評価されて育った子は、「人が認めてくれなくても、自分は精一杯やった」という完遂感を得られる。この完遂感は脳にとって快感なので、それを再び得るために、また努力できる子になる。この親の態度の違いは成人しても子供に影響を与え、困難な状況では簡単にキレてしまう。次に重要なことは規則正しい生活にある。夜10時〜深夜2時は成長ホルモン等の大事なホルモンが分泌される時間帯で、その時起きていると、集中力が出るホルモン、やる気の出るホルモンなどが不足してキレやすい状態になる。これを防ぐには早寝早起きの生活習慣が基本である。最後は甘いものを控えめにすること。大事な脳内伝達物質のホルモンが、甘いものを取った時の糖質代謝で使われてしまうという。甘いものを手軽に食べている子はホルモンが出にくくなっているから、やる気も集中力も出ない。そこに無理強いがくるとキレやすくなるという。結論として、前述の3点を実行すれば我が子も将来にわたってキレにくくなりそうだ』。キレやすい等々は、これまで気質の遺伝的要因に負う面が大きいと考えられていたので、この事実は重要である。これでますます園での様々な集団体験が貴重に思えたのである。園での生活体験や学習体験は完遂感の連続であり、そもそも毎日の連続体験のなかで『プロセスを大切にしないと、結果はついて来ない』場なのである。
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