「韓国で初めて実施された腕の移植手術はひとまず無事に完了した」
3日午前10時、嶺南大学病院で行われた「韓国初の腕移植手術結果報告会」で、執刀医のオ・サンヒョンW病院院長は「患者の親指のほか、第二指・第三指が少しずつ動いているから、接合手術自体は成功したと判断している」と述べた。オ・サンヒョン院長をはじめとするW病院手部微細再建チーム医療陣10人とイ・ジュンホ整形外科教授ら嶺南大学病院医療陣15人の計25人からなる腕移植手術チームは、2日午後4時から3日午前2時まで10時間にわたり手術を行った。
今回の手術は、40代の脳死男性の家族が腕を提供することを決めたことから実現した。移植を受ける患者は1年半前の事故で左腕を失った30代男性。移植部位は左手と左手首上5センチ付近までの合計約25センチだ。執刀医のオ・サンヒョンW病院長は「腕は血管・皮膚・筋肉・骨・神経などが絡み合う複合組織なので、単一組織である一般的な臓器よりも移植手術の難易度がはるかに高い。我々の手術チームは見事なチームワークで良い結果を出した」と言った。世界で70件しか行われていない手術が韓国の医療陣の手で行われたのだ。
最終的な成否は1週間後の判断になると見られている。移植した腕の機能に問題がないか、血流が正常かどうかをチェックしなければならない。免疫拒否反応もあってはならない。患者は生涯にわたり免疫抑制剤の投与を受けることになるが、薬代だけで月に130万ウォン(約13万円)以上かかる見通しだ。現行の医療保険適用対象ではないからだ。医療保険が適用されれば、費用負担は10万ウォン(約1万円)前後に下がるという。
韓国では最近、腕の移植手術が可能になった。腕の移植手術を待つ患者はW病院だけで約200人いる。しかし、臓器提供に対する否定的な見方が多いことから、提供者がなかなかいないのが現実だ。オ・サンヒョン院長は「腕の移植手術は顔面移植などの前段階なので、韓国での移植手術の概念を変えるきっかけになるだろう」と評価した。キム・ヨンチャン大邱市経済副市長も「大邱の医療陣による腕の移植手術を世界的な医療ブランドとして育成したい」と語った。