上遠野郷、鈴木峻
2017年2月6日11時14分
米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設が計画されている名護市辺野古の沿岸部の大浦湾で6日午前8時40分、汚濁防止膜を固定するコンクリートブロックを投入するための作業が始まった。沖縄防衛局が明らかにした。辺野古への移設計画で、海上での工事が始まるのは初めて。
埋め立て予定の海域周辺には、クレーン付きの作業船とブロックを載せた台船が2隻ずつ停泊。午前8時40分過ぎ、台船に横付けした作業船1隻のクレーンが動き、小型船が台船に近づいて人が乗り込む様子が見えた。午前11時ごろ、クレーンがブロックをつり上げて作業船に積み替える作業が始まった。
沖縄防衛局によると、汚濁防止膜は埋め立ての土砂が海中で広がるのを防ぐもの。沈められるコンクリートブロックは1個11~14トンで、作業船に移し替えた後、準備ができ次第、埋め立て海域の周辺4区域に計228個が投入される。
辺野古の工事は2015年10月に着工したが、16年3月に国と県の裁判が和解したため12月まで工事が止まり、作業スペースの造成など陸上部の工事にとどまっていた。汚濁防止膜の設置には数カ月かかる見込みで、その後、埋め立て海域を堤防で囲む護岸工事から本体建設が始まる。政府は5年での工事完了をめざす。
辺野古への移設計画に反対する翁長(おなが)雄志(たけし)知事は「荒っぽいやり方だ」と反発を強めており、3月末で期限が切れる「岩礁破砕許可」の延長申請をせずに政府が工事を続けた場合には訴訟も視野に入れるなど、複数の対抗策を検討している。
移設予定地の陸側、米軍キャンプ・シュワブのゲート前では、反対派約100人が集まり、機動隊員ともみ合いになった。(上遠野郷、鈴木峻)
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