愛知県名古屋市中川区 名古屋の子供はこれで育った!? 玉せんに涙もちょちょぎれっ 小学校の近くにあるお店といえば文房具&駄菓子を扱う店ではないだろうか。今はどうだか知らないけど、僕の子供の頃は駄菓子屋は学校帰りの社交場だった。先生が「寄り道はいけません」なんて言っても、爽やかに「はーい」と答えつつ、禁断の園を堪能したものだ。リリアン、型抜き、粘土細工(カタ屋)の話題だけでたっぷり一晩酒を飲み交わせる同世代の方、きっと多いのでは? 早速突撃しますと、僕らの世代が思い描く通りの、小学校前の駄菓子屋ってやつです。もちろん立派な看板なんてありません。飾り気のない造り。いいです! よすぎます!! 店を切り盛りしているのは服部のお婆ちゃん。(見た目はおばちゃん、お母さんなのかもしれないけど、お孫さんがいるというので、やっぱりお婆ちゃんで書かせてもらいます)客の注文が入ると慣れた手つきで玉せんを作ります。これがまた、いぶし銀の手さばきなのですよ。いえね、なんてことのない作業のはずなんだけど、マイペースでゆっくり、どこかぎこちなくも見えるし、職人技にも見えるとでもいおうか、なぜかじっと黙って見ていたくなる・・・。 ちなみに玉せんというのは、玉子とえびせんべいのミックスのこと。知多半島ではえびせんべいはとてもポピュラーなおやつなのだ。 作り方はまず、玉子を鉄板で焼く。ほどよく火が通りかけたところにえびせんべいをペタンと被せ、頃合を見計らって返し、玉子焼きの部分に独自のソースや青海苔なんかをかけてふたつに追ってできあがり。ハットリさんではヤキソバ入りが人気のようで、こちらは最初にやきそばをジューと焼いてから前述の作業になり、最後の玉子焼きの上にヤキソバを乗せる。 |
|||||
|
|||||
名古屋に行くとつい足を運んでしまうこのお店。お婆ちゃんもお元気でいつまでも焼いていて欲しいなーって思っちゃいます。 *写真や価格は05年5月 交通新聞社「旅の手帖」取材時 ←これが究極の玉せんかぶりつきスタイル! 無駄な動きが一切なく、ただひたすらに玉せんを楽しむための奥義だ |
|||||
|