2017.02.03 (16:12) │
運動,生活
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〈人・サラム・HUMAN〉総聯福岡・福岡支部和白分会長/石英智さん
「生き様」を受け継ぐために
朝鮮人部落が形成されていた通称「金平団地」(福岡市東区)に40年間近く暮らした。1963年に併設された福岡初級附属幼稚園の第1期卒園生。「同胞たちは子どもにご飯を食べさせるのに精一杯なのに、なけなしの金をはたいて学校を運営していた」。父も同校に惜しみない支援を注いでいた。
石英智さん
民族的アイデンティティーは自然と育まれていった。「朝鮮人は死ぬまで朝鮮人。生き方に信念を持っている。目は常にウリナラを向いている」。
福岡地域青商会の初代会長、同校教育会の会長として子どもたちの明るい未来のために精力的に活動。6年前に和白分会の分会長に就いてからも志は変わらない。「朝鮮学校は先代の同胞たちの『生き様』。どんなことがあっても民族の灯火を消してはならない。専従も非専従も関係なく誰もが必死に取り組まないと」。
今年で還暦を迎えるが情熱が体を突き動かす。子どもたちも通った母校のために、古紙やアルミ缶のリサイクル運動、学校美化活動、遊具の設置などに率先して励み、有志たちを募った財政支援活動や1口千円運動への協力を広く呼びかけている。同分会は「総聯分会代表者大会2016」では総合模範分会に表彰された。
金平団地ではいつも一つの場所に同胞たちが集まっていた。時代の流れにより同胞間の距離は広がりつつあるが「同胞たちが集まり、気持ちが一つに寄り添う場所、それが分会であり学校だ」。
(徳)