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本部

【絶零】連動シナリオ

【絶零】君、想えば

紅玉

形態
シリーズ(新規)
難易度
やや難しい
オプション
参加費
1,300
参加制限
-
参加人数
能力者
8人 / 4~8人
英雄
8人 / 0~8人
報酬
普通
相談期間
5日
完成日
2017/01/31 22:28

掲示板

オープニング

●赤い絆
 カフカス地方で語り継がれている伝説がある。
 愛し合う男女がいたのだが、二人は仲を引き裂かれてしまう。
 そして、女性は他の男性と結婚させられてしまい、それに耐えられなくなったある日、山へと向かった。
『あの人が居ない日々に……私は耐えられません』
 山に住む老師に女性は、涙で両袖を濡らしながら言った。
『あぁ、可哀想な娘よ。せめて、この山に咲く白百合にしよう。私にはこれしか出来ぬ』
『この、苦痛から解放されるのであれば』
 老師は女性に慈しみを込め微笑むと、女性は白百合となり山にひっそりと花弁を開かせた。
『あぁ、愛しい人よ……』
 と、男性は1輪の白百合前で悲嘆する。
 男性を哀れだと思った神は、白百合にいつでも水を与えれるようにと雨雲にした。
 山に咲き風に揺れる姿は、想い人を思いながら泣く女性の姿に見えた。

「これで何人目だ?」
 と、司令官が低く呻く。
「10人近く、ですね。そして、小規模の精鋭部隊が1つ」
「何が目的だ? どうして、兵士だけが狙われるのか? 被害者の共通しているのは『軍務で自宅から遠く離れている』者だけだ」
 被害状況等が書かれている資料を睨みながら司令官は自問自答する。
「同行していた者達からの話によると、女性の名前を呟きながら森の中へ向かったそうです」
 部下は、生還した兵達の証言を纏めた資料を司令官に渡す。
「生還した兵達の故郷はカフカス地方かその近辺、か……」
「放置しても、こちらが戦力を出しても、必ず犠牲者が出る一方です。HOPEのエージェント達に連絡しましょう」
 凍死した兵の中には戦友とも呼べる程に仲が良い者もいたのだろうか、部下は声を振るわせながら言う。
「……そうだな、仕方がない。現状の資料を纏めろ! カフカス地方の地図と遭難死した遺体の発見箇所を書き込め、直ぐにHOPEへ連絡を!」
 と、司令官が部下に指示を出す。

●特殊部隊からの依頼
「皆さん、カフカス軍特殊部隊からの依頼です。手の空いているエージェントは直ぐに会議室へ」
 エージェント達が行き交うHOPEロンドン支部内にティリア・マーティスの声が響く。
「集まってくださりありがとうございます。それでは、今回の依頼に関してお話をします」
 トリス・ファタ・モルガナはアナタ達を見渡すと説明しはじめた。
「カフカス軍特殊部隊の兵や一般人が行方不明になり、翌日には死体となって発見される奇妙な事件が発生しています。被害者の大半が軍の兵であり……そして、特に軍務で故郷から遠く離れた兵士達の被害が多いのです」
 と、説明するトリスの隣でティリアは端末を操作し、エージェント達の端末へと資料を送る。
「カフカス軍は、純粋な戦力では太刀打ち出来ないと判断してHOPEに依頼をしました。皆さんにしていただく依頼は『カフカス地方の調査』となります。先に冥人ちゃんをカフカス軍へと向かわせています」
「詳しい情報はカフカス軍特殊部隊の司令官から聞いてください。皆さんの依頼成功を祈っております」
 ティリアはアナタ達に向かって小さく微笑んだ。

解説

●目標
奇妙な事件の調査

●NPC
誘えば同行します。

●開始地点
HOPEの会議室でトリスから話を聞き終えた頃

●場所
カフカス地方の山(昼)

●事件詳細
・犠牲者
大半はカフカス軍特殊部隊の兵が犠牲だが、数えるほどだが一般人にも犠牲が出ている。

・生還した兵の証言
女性の名前を口にしていた。
何かに誘われる様に山へと消えていった。

プレイング

泉 杏樹aa0045
人間|16才|女性|生命
アドリブ・絡み・称号歓迎

『兵士か…嫌な事思い出すが…しょうがないな
「榊さんの方が、向いてそうなの…お願いします、です

榊プライベート主導共鳴

準備
全員と連絡先交換
イメージプロジェクターでカフカス軍の軍服姿に
『軍服をまた着る機会があるのは…嬉しくないな

連絡
オートマッピングシートで自身位置確認
ライヴス通信機雫で常時他PCと連絡取り合い
各自情報纏めマップラインプロジェクターで地図視覚化
必要に応じ各自連絡
捜索地域の被り防ぎ効率化を計る
軍部調査組の有力情報
山捜索組に伝達

現在位置情報と各自情報
定期的にティリア連絡
榊から連絡が途絶え時
ティリアに他PCへ連絡頼む

『死んだ奴に…帰るべき家族があったなら…許せねぇな
兵士は…命がけで戦ってるが
命を捨ててるんじゃない
生きる為に戦ってんだよ

行動
兵士姿で1人山に入り囮に
Lゴーグルで霊力の流れ見て
残留霊力やその行き先・濃度高い所確認
地図に印霊力の分布状況分析

初め被害者の遺体発見場所捜索
手がかり遺留品ないか確認
他PC情報次第で未捜索地域へ

他部分に比べ不自然な点ないか
気候や植物など自然環境も観察し
他と違う所あれば連絡

他PCから
伝説情報聞き時花捜索

『この季節に咲く花なんてあるのかね?

生還者の証言で女の名前が聞き時
名前を口にし歩く

帰還願望やティリア(女)の事考えつつ捜索
雫での連絡は絶やさず

『遠方に住む人間ばかりが狙われるね…里心でもついたか。俺も帰りたい
『こんな物騒な依頼はとっとと終わらせて、またティリアさんと酒が飲みたいな

囮で動きBS付与等ないか確認
BS解除後もかかった振りで様子見
人発見時バニッシュメントで正体確認

愚神
攻撃せず対話
防御と回復に専念
危険時自身リジェネかけ深追いせず撤退

一般人
保護
ブランケットかけ治療
トレッキングセットで下山補助

山捜索他PC危険時現場に急行
守りつつ撤退支援
BS付与あればクリアレイ
負傷者にリジェネ

回復スキル使用時のみピキュールダーツ持ち替え
十影夕aa0890
機械|17才|男性|命中
夕)
(失ったら生きていけない絆なんてゆーのが、世の中には存在するのか。だったら、俺の失ったものっていうのは、取るに足らなかったんだろーか)

結羅織)
「なんて悲しく美しい伝説でしょうね。すべてを投げ打つまでの恋、なおも捨てきれずに愛する人と同じ世界の片隅にありたいと願ったように思えます」


目的)
事件の調査。

行動)
気になる点は三つ。

・犠牲者はカフカス軍特殊部隊の兵が主で、他に少数一般人
「山へ向かった人って、ライヴスを扱える人なんじゃないかな?」
ライヴスに親和性を示す人間にならライヴスを介して、なにか働きかけたりできるんじゃないだろーか。
英雄だとか、愚神だとか、そういう存在が。

・カフカス近辺出身の兵士は生還
「土地勘、とかって話なのかな。地元の人なら帰る目印になるようなものがあるとか、避難場所とか」
他に思い付くのは、被害者を呼び寄せてるものが、殺す相手を選別してるってこと。
特殊部隊と一般人、ということだけど、年齢や性別は共通してるんだろーか。
カフカス地方以外の出身地はバラバラなのかな?

・女性の名
「被害者は女性の名を呟きながら森の中へ向かったそうですけれど、それってどなただったのかしら?ご自分の伴侶や恋人?」
もし、被害者みんなが同じ名前を呼んでいたのなら、呼び寄せている誰かの名前かもしれませんし。
ご自身の伴侶や恋人の名前なら、なにか幻覚や幻聴で誘い込んでいるのかもしれませんわね。

いずれも先に来ているという圓さんに尋ねたり、可能なら生還した兵士らに聞き込みする。


「遺体の発見箇所、調べてみる?」
仮に何者かが被害者を呼び寄せて選別して殺してるとしたら、その場所自体に意味があったりするかもしれないし。
たとえばアル=イスカンダリーヤ遺跡みたいに、ライヴスを固定したりとか。
そうでなくても、なにか形跡が見つかるかもしれない。
捜索時は遺体発見箇所を書き込んだ地図と、オートマッピングシートを利用。
ニウェウス・アーラaa1428
人間|16才|女性|攻撃
「んー……奇妙な事件勃発、その謎を解くカギはどこにあるのか!」
「兎にも角にも……徹底的に情報を集めて回るしか無い、ね」
「うんうん。捜査の基本は足ダネ」

▼準備
・連絡用の装備用意
ライヴス通信機を使用、仲間と通信できるようにしておく
念の為、スマホも準備

▼行動
・まだ被害にあっていない者達の中に、遠方出身の人がいないか確認→いたら、解決の目途が立つまで、どこかの建物に集まっておいてもらう
可能なら、特殊部隊の人に誘導や見張り等の手伝いをして貰う
もし何かあれば、すぐに自分たちの通信機へ連絡するように頼む
「これ以上、被害者が出るのは避けないと……」
「今の所で思いつく条件下にある人を、保護しておかないといけないねぇ」
「ん……軍の人にも手伝って貰えると、いいな」

・可能なら、被害者の遺体を確認させて貰い、死因を明確にする→そこから敵の能力を推測する
明確に判明した事は、すぐに仲間へと伝達
「情報は少しでも多く……だよ、ね」
「ん。きついかもしれないけど、大丈夫かい?」
「大丈夫……。きちんと、目を開いて見る、から」

・犠牲者の移動経路と遺体発見箇所の位置関係を確認。そこに法則性があるなら、その周辺や延長線上を探索
また、オートマッピングシートを使用して現在位置の確認を行いつつ移動
先行している人(特に囮役)がいれば、その無事を確認しつつ、その周囲の調査を行う
また、他の人との情報共有は積極的に行い、捜索に役立てる
「何か、パターンとかが見つかればいいのだけ、ど……」
「行動範囲……できれば根城なんかの目途が付けばねぇ」

・もしも戦闘となった場合
他の人が戦闘状態に入った場合→急いで駆けつけ→後衛位置で戦い、遠距離からの魔法攻撃主題で援護。苦戦するようなら幻影蝶を使用

自分が敵に遭遇した場合→即座に味方へ連絡。魔法攻撃で牽制しつつ、援護に来てくれる味方がいる方向へ後退・誘導。
セレティアaa1695
人間|11才|女性|攻撃
アドリブ歓迎

『カブト虫とヨーグルトの国ね!セラス、フルーツと蜂蜜たっぷりのヨーグルトパフェが食べたいわ
「いいえケフィアですよ!火薬庫と呼ばれる紛争地域ですね

事前に凍傷など雪山で遭難した場合に起こりうる怪我の応急処置法を調べておく
情報集めも大事だが人命のほうが大事、助けられる人がいるなら必ず助ける

冥人同行
但しすでに行方不明になっている可能性も懸念

調べる事
行方不明者がいなくなった場所と時間
今日いなくなった人の有無
遺体発見場所とのルートと周辺を捜索
天候によっては足跡など
行方不明者の捜索
犠牲者の死因(現地人、軍人がたった一晩寒さを凌げず凍死する不自然
犯人の目的(ライヴス、財産、快楽殺人…外傷や持ち物の盗難の有無
遺体の情交の痕跡、化粧品等本人の持ち物ではない物、特に異性の品の痕跡(恋愛絡みの可能性
犯人の遺留品、痕跡、拠点

「雪女伝説との類似も懸念されますが、白百合…花の愚神の姉妹の可能性は?
花の香を警戒
梅姫、柊、新しい姉妹懸念

犠牲者は全員男性?
囮班と連携
救援、連絡途絶え時駆けつけ
オートマッピングシート使用
地図に座標を設定し位置情報を明確にやりとり
視認可能範囲の味方に常時気を配る

冥人と行動共にし護衛
「死亡フラグっぽいですから!
『冥人ってば女難の相でてるものね!きゃは、ウケるぅ

愚神遭遇時戦闘も
撤退・救出・威力偵察意図
「君聞かずや胡笳の聲の最も悲しき、紫髯綠眼の胡人吹く
撤退時最強敵にリーサルダーク使用

一般人、囮味方問わず生存する被害者発見時
高速詠唱使用し携帯品を1Tで2つ取り出す
テント→風よけ
飯盒→暖とり、雪で温かい生理食塩水作り凍傷手当て
防寒具→着せる、濡れた衣服を着替え
愚神襲撃時等即時避難が難しい又は望ましくない場合
テントや攻撃で積雪に横穴を掘り雪洞制作、一時避難
周囲に愚神従魔いない場合マジックアンロック使用

負傷者、生存者の救出に成功したら
霊符にて応急処置を行い、カフカス軍駐屯地まで避難
梶木 千尋aa4353
機械|17才|女性|防御
「能力者、『英雄


「香菜はどう思う?
『んー、被害者が男性限定だとは言っていなかったね。油断しないほうが良いんじゃない?
「…それだけ?
『気になるのはさ、故郷から遠く離れたって、僕ら英雄もなのかな?
「少なくとも貴方が郷愁にとらわれるようには見えないわね
『あ、ひどいなー。少女の繊細な心を傷つけたぞ

生存者からは仲間が異常を見せた位置を聞き取る
後ほどそれらと遺体の位置を含むように探索


また現地の出身者に伝説などないか確認しておく
「伝えに基づいた事件とか、今までも多かったものね

白百合の伝説を知ったあと
『男は花のもとにどうたどり着いたんだろうね?
「匂いに誘われて、とかかしら


現地での探索時は仲間とまとまって行動
また通信機で連絡を取り、状況は常に共有できるように
「部隊規模での被害もある。油断はできないわね
『かわいい子の幻影とか見えると楽しいんだけど

オートマッピングシートを使用し
提供された地図と合わせて乖離がないか確認しながら
現在位置を見失わないように探索を進める

乖離発見時はドロップゾーン内であることを疑いより慎重に


探索する場所は生存者が被害者と別れた地点を中心にして
遺体のあった位置を網羅するようにローラー作戦


伝説では花が関わっている
季節柄花の匂いが漂っていることはあまりないだろう
現地で花の匂いなど漂ってきたら、より一層の警戒を

また共鳴して行動
能力者と英雄で互いの精神状態を注意して、誘いにかかってないか用心
また仲間の行動にも注意を払う

女性の声が聴こえた場合、慎重に誘いに乗る
あくまで誘われていることを認識した上で行動できるように
無意識に誘われているような仲間は一旦引き止めて正気に戻させる
自分の場合も仲間にお願いしておく
『とくに君は感情的に動くから気をつけなよ
「…危なかったら止めてね

戦闘状況が発生した場合、守るべき誓いを使用し仲間を守り
状況を立て直す時間を稼ぐ
情報を持ち帰ることが最優先
ヘルガ・ヌルミネンaa4728
人間|20才|女性|生命
被害者の兵士は遠い故郷に戻りたい連中ばっかり。
ただの美麗な女の幻影で誘い込む伝説の雪女というより、まるでその本人と会ったような…

いっそのこと被害にあいそうな条件を満たしてる味方の男性とペアで入って、
被害にあわないであろう女として幻影なりなんなりに誘い込まれたら対応するというのでもいいと思う。
囮が音信不通になって消えないように通信機持ち込み。
被害者への聞き込みは山に入る前に済ませておきたいね。

ヘルガは雪山対応のスキーヤー。
むしろ雪が降り積もってないと探索能力はだいぶ落ちる。
雪山なら単なる私物のスキーを持ち込んで上から下に下りながら探すのは早いと思う。
そんな冷えた山でもないなら、かんじきみたいな滑り止めだけはいて地道歩き回って探す。
スキーなしの山はそんな得意じゃない。

囮の男性からあまり離れるとまずいだろう。
緊急時に走っておいかけるのじゃ追いつかないだろうからS弓を一応持ち込むが…
凍って凍死しかかってる奴を助けるシチュがあるかもしれないので、イグニスを持っていく。
シオンaa4757
人間|24才|男性|攻撃
『行方不明…そして御遺体で発見される…
『どんなお気持ちで逝かれたのでしょう
「せめて安らかな最期だったら良い、ね
犠牲者に花言葉を込め、百日草を献花

直接事情調査担当
→地元集落や駐屯地で行う
一見事件とは無関係なことも些末に調べる
事情調査は地元民/特殊部隊員/文面/風聞不問
通信機使用し全情報は全員で共有

調査
色々な年齢層/性別に聴取
調査時はシオンとファビュラス、どちらが適切か判断
情報を引出し易いと思われる方が行う

*いつからの事件か
*過去にもそのような例が在ったか
*特殊部隊の編制(能力者集団等かどうか
*犠牲者に女性も含まれているか
*女性の名を口にしているらしいが、全て同じ名か
→違う名:その者の「何」に当たるか
→同じ名:「誰」か分かるか
*誘われるように≒意識の有無
*事件時の犠牲者は単独行動時or多人数行動時か
*犠牲者の部隊員と一般人の共通項
*一般人とは軍属ではなく、旅行者等と言うことか
→能力者か否か等の把握
*カフカス近辺出身者と故郷が遠方の者との間での差異
→例:持ち物の差や山への意識、普段の行動の差等

この事件から思い付くことを洗う
→女性の名を口にし、誘われるように山に消えて行く、等
*過去の同じような行方不明の例
*カフカス地方の伝承
「美しくも哀しい物語、だね
『お2方の姿が変わった時…お互いどんな気持ちだったのでしょう…
*犠牲者行方不明時の各々の天候
*カフカス近辺出身者と故郷が遠方の者との間で死因の差異の有無
→各犠牲者の詳細な死因(凍死以外
*件の山の特徴や自然物、動物等の種類
*動物等は行方不明者が出た時にどんな様子だったか

*まだ遺体が在れば、直接、遺体を調査
*部隊員等の現状の様子等(動向からライヴス量まで
*犠牲者に能力者≒能力者でも立ち打てない
→愚神や従魔が絡んでいる可能性有
「無粋なことをしてくれてるようだね

有事の連絡時は、共鳴し至急駆け付ける
戦闘不可避の際は威力偵察程度


アド/絡み可
称号歓迎
ペーマaa4874
人間|16才|女性|命中
ブータン人。高山、山岳適応してるが逆に低地だとちょっとしんどい。
寒冷地対応はまあまあで、もっと北方の人ほど強くはない。
山で遭難させられそうなので山岳装備をショップで買いこんで装備してきた。
英雄のヤクも体力オバケであまり頭はよくない。
宗教的素養とセンスはあるのでカフカス地方の事情などはピンとくるかもしれない…

NPCなど関連人物やシナリオが過去のシナリオと連携してるのでは?と熟練の人が考えていたみたい…だけどそういうことは知らないのでしらないままいく。

男性ばかりが被害にあってるので女は囮にならない代わりに被害にあわないかも?と考え。
アブなそうな、被害が続出しているあたり、また単純に山として危険な調査しにくいところを足で探す。
幻影を見たのか、本当になにかされたのか。

リプレイ

●カフカスへ
 トリス・ファタ・モルガナからの説明を聞き終えたエージェント達は、集まった仲間の顔を見回す。
「兵士か……嫌な事思い出すが……しょうがないな」
 榊 守(aa0045hero001)は深く椅子に座り、資料に琥珀色の瞳で文字の羅列を眺めながら呟いた。
「榊さんの方が、向いてそうなの……お願いします、です」
 と、泉 杏樹(aa0045)は自信なさ気に言いながら守を見上げる。
「仕方がない、お嬢はそういうのは苦手だもんな」
 守はぽん、と優しく杏樹の頭に手を乗せた。
 彼女は優しい能力者だ、だからこそこういう事に関しては感情的になってしまう可能性がある。
 それを理解している英雄の守は、ただ杏樹の言葉に従うだけだ。
「んー……奇妙な事件勃発、その謎を解くカギはどこにあるのか!」
 ストゥルトゥス(aa1428hero001)は、翡翠の様な瞳を輝かせながら片手で眼鏡を上げる仕草しながら声を上げた。
「兎にも角にも……徹底的に情報を集めて回るしか無い、ね」
 落ち着いた様子でニウェウス・アーラ(aa1428)は天色の瞳を細めた。
「うんうん。捜査の基本は足ダネ」
 楽し気に頷くストゥルトゥス。
「カブト虫とヨーグルトの国ね! セラス、フルーツと蜂蜜たっぷりのヨーグルトパフェが食べたいわ」
 無邪気な笑顔でセラス(aa1695hero002)は、紫水晶の様な瞳を輝かせながら指折り数えながら食べ物の名前を言う。
「いいえケフィアですよ! 火薬庫と呼ばれる紛争地域ですね」
 食べ物に関しては譲れないモノがあるセレティア(aa1695)は胸を張る。
「早く、調査を終わらせて食べるのよ!」
「先ずは、皆さんと話し合いをしてから方針を決めないといけませんし、調べる事が沢山あります! セラスちゃん」
 セレティアはセラスに説明する姿はまるで双子の姉妹の様だ。
「男性ばかりが被害にあってるので女は囮にならない代わりに被害にあわないかも?」
 と、ペーマ(aa4874)は考えるのをヤク(aa4874hero001)は眺めるだけ。

「香菜はどう思う?」
「んー、被害者が男性限定だとは言っていなかったね。油断しないほうが良いんじゃない?」
 梶木 千尋(aa4353)の問いに高野 香菜(aa4353hero001)は思った事を率直に答える。
「……それだけ?」
 千尋は眉をひそめた。
「気になるのはさ、故郷から遠く離れたって、僕ら英雄もなのかな?」
 と、香菜は会議室に居る英雄達を見回した。
「少なくとも貴方が郷愁にとらわれるようには見えないわね」
 呆れた様子で頭に手を当てながら千尋はため息を吐いた。
「あ、ひどいなー。少女の繊細な心を傷つけたぞ」
 ぷくーと頬を膨らませながら香菜は千尋を睨む。
「被害者の兵士は遠い故郷に戻りたい連中ばっかり。ただの美麗な女の幻影で誘い込む伝説の雪女というより、まるでその本人と会ったような……?」
 ヘルガ・ヌルミネン(aa4728)は櫨色の瞳を閉じて疑問を口にする。
「いっそのこと被害にあいそうな条件を満たしてる味方の男性とペアで入って、被害にあわないであろう女として幻影なりなんなりに誘い込まれたら対応するというのでもいいと思う」
 と、スカジ(aa4728hero001)は淡々とした口調で言う。
「そうだな。単独行動するよりかは、何か得られるモノはあるだろう」
 ゆっくりと瞼を上げ、ヘルガは今回の依頼に参加している男性達に視線を向けた。

「行方不明……そして御遺体で発見される……どんなお気持ちで逝かれたのでしょう」
 ファビュラス(aa4757hero001)は胸元で小さな手を握りしめるながら言う。
「せめて安らかな最期だったら良い、ね」
 シオン(aa4757)は、両手でファビュラスの手を優しく包むと優しい声色で答える。
「ええ、せめて、最後の時は幸福であったと……願いたいです」
「せめて死んだ人達に『百日草』を用意するよ」
 少し悲しそうな笑みを浮かべるファビュラスにシオンは優し笑みを向けた。
「皆さん、お話があります」
 守が仲間にそう言うと軽く一礼した。

●カフカス
「先ず、各々が行動する前に共有しておく事を話します」
 守はライヴス通信機を取り出す。
「連絡先の交換ですね」
 と、言いながらセレティアは頷いた。
 調査する場所は山、スマホの電波が届いていない可能性も考慮しての準備だ。
「それと、オートマッピングシート」
「持ってない人は単独行動は出来ないね。いや、それ以前に単独行動は危険じゃない?」
 千尋は仲間を見渡す。
 調査終了後に1人足りない、なんて事があったら大変だからだ。
「今は時間が惜しい、早く現地に行って兵からの聴取等をしてからでも遅くはない」
 シオンは銀の瞳を細める。
「あと、ティリアさんには情報纏めや仲間へ連絡をお願いします」
「はい、了解しましたわ」
 守が微笑むと、ティリア・マーティスは力強く頷いた。

 海と山に挟まれた地にカフカス地方がある。
 北半球は冬、雪は無くとも気温はロシア方面までとはいかないがかなり寒く、そして山なので空気が薄い。
 カフカス特殊部隊の基地内の応接室に案内されたエージェント達。
 共鳴姿の守は、イメージプロジェクターを身に纏いカフカス特殊部隊の軍服に変える。
「軍服をまた着る機会があるのは……嬉しくないな」
 複雑な面持ちでガラスにうっすらと写る自分自身を見て、守は小さくため息を吐
「伝えに基づいた事件とか、今までも多かったものね」
 千尋はカフカス地方の伝説を聞きながら呟く。
(失ったら生きていけない絆なんてゆーのが、世の中には存在するのか。だったら、俺の失ったものっていうのは、取るに足らなかったんだろーか)
 十影夕(aa0890)は事件現場に居合わせた兵士の話を聞きながら窓の外に視線を向けた。
「なんて悲しく美しい伝説でしょうね。すべてを投げ打つまでの恋、なおも捨てきれずに愛する人と同じ世界の片隅にありたいと願ったように思えます」
 と、カフカス地方に伝わる伝説を聞いた結羅織(aa0890hero002)は感想を口にする。
「男は花のもとにどうたどり着いたんだろうね?」
「匂いに誘われて、とかかしら」
 千尋と香菜は顔を見合わせた。
「美しくも哀しい物語、だね」
 シオンはゆっくりと瞳を閉じる。
「お2方の姿が変わった時……お互いどんな気持ちだったのでしょう……」
 ファビュラスは、話に出てきた男女の心を理解する為かの様に自分を置き換えて考える。
「そう、ですね。韓国で言えば『彼岸花』の様な感じでしょうね」
 と、トリスが答える。
「それは、どうの様なお話でしょうか?」
「彼岸花、それは葉は花を思い、花は葉を思う。だから花と葉は同時に出ない、と……」
 互いを思うあまり、きっと伝説の男女はそんな関係であれ『幸福』なのかもしれないと、ファビュラスは少し悲し気な瞳で百日草を見つめた。
「雪女伝説との類似も懸念されますが、白百合……花の愚神の姉妹の可能性は?」
 花が関係した伝説、もしかすると月下美人などと関係を気にするセレティアは口にした。
「それは我軍では分かりませんが、圓殿が地元の兵を数名引き連れ先に山へ向かっただけです」
「ちょっとまって! それじゃ、圓さんが危険じゃないですか!?」
 兵士の話を聞いたセレティアは両手で机を叩きながら立ち上がる。
「どういう事だ?」
「もし、ですが……花の名を関する愚神の姉妹が関与していたら、圓さんが死ぬ可能性が高いのですっ!」
 守の問いにセレティアは俯きながら声を上げる。
「まだ、そうとは決まったワケじゃない。囮を出せばそっちに行く可能性があるんだ」
 夕は、まだ推測に過ぎないセレティアの言葉を聞いて答えた。
「山へ向かった人って、ライヴスを扱える人なんじゃないかな?」
「ライヴスに親和性を示す人間にならライヴスを介して、なにか働きかけたりできるんじゃないだろーか。英雄だとか、愚神だとか、そういう存在が」
 結羅織の言葉に夕は思い付く限りの存在を口にする。
「これ以上、被害者が出るのは避けないと……」
 ニウェウスは思考をフル稼働させ考える。
「ならば、部隊の編制とその時に兵が言ってた『女性の名』に関する話はない?」
「部隊は基本、1人は地元の兵を入れております。この山を知らぬ者だけの班ですと遭難する可能性があります。『女性の名』に関しては、親しい兵士からでも聞いたことが無い名前や有名人の名前とかバラバラです」
 シオンの問いに兵士は答える。
「今の所で思いつく条件下にある人を、保護しておかないといけないねぇ」
「それに関しては、上司命令としてカフカス地方出身者以外の兵士は基地から出る事を禁止されています」
 ストゥルトゥスの言葉を聞いて兵士は軍の現状を話す。
「ん……なら、その辺の被害は大丈夫そう、ね。可能であれば遺体を調べたいの」
 ニウェウスの言葉を聞いてストゥルトゥスは目を丸くする。
「ん。きついかもしれないけど、大丈夫かい?」
「情報は少しでも多く……だよ、ね。大丈夫……。きちんと、目を開いて見る、から」
 ニウェウスの強い意志を瞳から感じ取った兵士は、ビシッと敬礼をすると「手配をしてきます」と言って応接室から出て行った。
「俺は先に出る。後方支援は頼んだ」
 守は立ち上がり、応接室から出る前に振り向き仲間を見回した。
「お気を付け下さい。榊様の帰りを皆様と一緒にお待ちしております」
 ティリアは静かに立ち上がり、守に向かって優しい笑みを浮かべると恭しく一礼をして見送った。

「逃げろっ!」
 圓 冥人は、何かに魅入られたかの様に歩く兵士を突き飛ばした。
「……身代わり?」
「何が目的かな? それとも……」
 やや幼い少女の声の問いに、冥人は怯んだ様子も無く言葉を淡々と紡ぐ。
「しかし!」
「普通の人では太刀打ちは出来ない相手だよ。だから、早くHOPEのエージェント達に知らせて、ね?」
 微笑む冥人、迫る霧、正常な兵士達は凍死した仲間と瀕死の仲間を担いで基地へと向かって駆け出した。
「困る。でも、貴方を差し出せば、女王は喜ぶね」
「その前に、君を倒してしまえばいい」
「ふふ、それは簡単に……出来る?」
 無邪気な笑い声が森に響いた。

 山道を黙々と歩く守。
「死んだ奴に……帰るべき家族があったなら……許せねぇな。兵士は……命がけで戦ってるが、命を捨ててるんじゃない。生きる為に戦ってんだよ」
 兵士達からの証言が頭の中でチラつく、いや、それは守の記憶と重なって見えるだけだ。
 どうしたら良いのか分からない怒りが体を駆け巡る。
 ガンッ! と、大木を拳で殴った。
『わ、凄い音がしましたけど……大丈夫でしょうか?』
 通信機からティリアの驚いた声がする。
「何でもない。調査に進展が無さ過ぎてな」
 と、ため息交じりに言いながら守は肩を竦ませた。
「部隊規模での被害もある。油断はできないわね」
 少し離れた位置から千尋は守の後を歩く。
「かわいい子の幻影とか見えると楽しいんだけど」
 冗談交じりの声色で香菜は言う。
「冗談は抜きにしてほしいな」
 ヘルガは苦笑しながら千尋達を見る。
「囮を見失ったら色んな意味で冗談が言えないわね」
 千尋は眉をひそめ、遠くで歩く守の背中を見つめた。
「大丈夫でしょうか?」
 ペーマは敵的な意味ではなく山の上で気温等の意味で心配していた。

●死体は語るのか?
「HOPEの指示により、最近回収した遺体は保管しております」
 基地の医療班が使用している棟に案内されたエージェン達。
「本当に……凍ってる、ね」
「死んでからかなり経っているのに、死後硬直したまま? いや、ずっと溶けない感じだよね」
 ストゥルトゥスは遺体の腕を持ち上げるが、肩等の胴と直接繋がっている関節は動くが肘や膝等の部分は鉄の様に動かない。
「ああ、解剖しようにも凍っていてメスが入らない」
 軍医は刃が折れたメスが入ったケースを棚から取り出す。
「あ、でも、最近という事は前の遺体はどうしたのか?」
「土地が広いから土葬だ」
 ストゥルトゥスの問いに軍医は淡々と答える。
「驚き、というより……少し幸せそう、ね」
「そういえば、そうだね」
 痛み、苦痛を伴う死に方であれば顔は苦悶の表情。
 気絶、眠らされたのであれば無表情。
 被害者の遺体の口元は少し吊り上がっており、穏やかな笑みを浮かべたままのモノもある。
「あーあ、好きな女に抱かれながら死んだのかねぇ」
 と、言いながら軍医はタバコを口に咥えた。
「……守が危ないよ」
 ニウェウスはストゥルトゥスの服の袖をクイッと引っ張る。
「分かってる。だから囮、なんだよ」
「でも……」
 ストゥルトゥスは遺体をもう一度見て、翡翠の様な瞳を大きく見開くとニウェウスの手首を掴んで棟から出た。
「どうしたの?」
「雨だよ。雨で濡れた状態で凍ってたんだよ!」
 ニウェウスの問いにストゥルトゥスが答えながら駆け出す。
 通信機で仲間に情報を伝えながら、遺体が発見された箇所に印が付いた地図を見ながら現場へと向かう。

「何が悪い……」
 守はティリアの事を思いながら山道を歩くが、何も異変は起こるどころか恐ろしい位に山は静かだ。
「守、もしかすると『実在する女性』だと無理なのかもしれないよ」
 シオンは守の肩を掴みながら話す。
「どういう事だ?」
「事件に居合わせた兵士全員に話を聞いたら、『聞いたことのない名前』が大半で稀に『有名人の名前』と聞いたよ」
 守の問いにシオンは答える。
「……だから、今居るエージェントの中に囮として該当する人はいないのですわ」
 ファビュラスは小さく首を振った。
「分かった事は、天候が雨とういう位しか……」
 セレティアは腕を組みうーんと唸りながら首を傾げた。
「ん? あれは、カフカス特殊部隊の兵士じゃないでしょうか?」
 ふと、声がした方に視線を向けたファビュラスはシオンの服を掴んだ。
「どうした?」
 夕は兵士に駆け寄ると声を掛けた。
「も、森の中に……そしたら、コイツが歩き出して……そんで、そんで」
 兵士達は青ざめた顔で震えながら話す。
「そしたら、HOPEのエージェントが1人で残ってしまって」
「それは大変ですわ! 早く助けに行かないと」
 兵士の話からすると、基地で聞いた『冥人が兵士を数名連れて先に行った』話の兵士達だと分かった。
「戦闘準備をし、直ぐに向かうぞ!」
 守は素早く仲間に指示を出す。
 ヘルガとペーマは兵士達だけでは心許ない、と思い護衛を買って出た。
「間に合えばいいのですが……っ!」
「間に合わせるしかないだろっ!」
 兵士の情報で位置は判明している。
 後は、1人で残った冥人の安否が気になるが焦って不測の事態が起こったら、助ける前に『死ぬ』可能性が高まるだけだ。
(無事で……っ!)
 千尋は慣れない山道で足を取られながらも走る速度を緩めない。

●掌の上で踊る人形
 とある童話を思わせる木製の操り人形、少女はクロスした木の棒を器用に操りカタカタと音を鳴らしながら人形は踊る。
「邪魔、させないわ。さぁ、アナタ達はどんな手を使ってお兄様を奪うのかしら?」
 口元を吊り上げ、少女は紙を握りつぶすかの様に木製の人形を握り締め、パキパキと音を立てながら手の中で木製の人形は木の屑と変わり果てた。
 複数の足音が森に響く。
 その音を聞いた少女は、口元を吊り上げニタァと不気味な笑みを浮かべた。
「カモが、ネギを背負ってきたわねぇ」
 シャワーの様に絶え間なく降る雨の中、少女は足元から花を生やし開花させると中から白い煙が辺りを覆う。

「とくに君は感情的に動くから気をつけなよ」
「……危なかったら止めてね」
 千尋は山道を歩きながら香菜の言葉に答えた。
「ここ、だね!」
 ストゥルトゥスは白く覆われた森の中を見つめた。
「助ける為には、覚悟も必要です!」
 セレティアは躊躇わずに森に足を踏み入れた。
「……これは?」
 その後ろから千尋が入ると、雨雲が広がりしとしとと雨粒が森の中で降る光景は不自然過ぎた。
「……っ!」
 森の中に入ったエージェント達の体に針が刺さった様な痛みがした。
「早く、出るんだ!」
 冥人はやってきた守達に言う。
「見捨てる事は出来ませんわ」
 ファビュラスは冥人に手を力いっぱい伸ばす、が。
 それを拒むかのように氷の壁が地面から生え、ペチと音を立て氷の壁にぶつかってしまった。
「取り引き、しましょう? この人とまだ息がある兵士達を返してあげてもいいわ」
 森の中に少女の様な声が響き渡る。
「無粋なことをしてくれてるようだね」
 シオンは銀色の瞳に闇を宿しながら森を見渡す。
「ありがとう。とても素敵な誉め言葉だわ」
 少女は笑いながら言う。
「何か、パターンとかが見つかればいいのだけ、ど……」
「行動範囲……できれば根城なんかの目途が付けばねぇ」
 ニウェウスとストゥルトゥスは、森の中を見回しながら見えない相手の姿を探す。
「こんな物騒な依頼はとっとと終わらせて、またティリアさんと酒が飲みたいな」
「取り引きに、応じてくれたら、ね?」
 守の言葉に少女の様な声は楽しそうな声色で言う。
「静華……悪いけど……」
「皆、ごめん……これが、最善の、選択」
 弩 静華は躊躇わずにエージェント達に銃口を向けた。
「大丈夫。俺は、簡単には死なない。一般人を助けるのが、エージェントだよ?」
「……迎えに行きますわ」
 ファビュラスは冥人にいつもの無邪気な笑みを向けた。
「白薔薇姫に誓って、必ず」
 子供が飽きた人形を捨てるかのように、エージェント達の前に兵士や旅行客が空から降って来た。
「圓さん!」
「セレティア、被害者を減らす為に俺が勝手に彼女と約束をしただけ……大丈夫。君達を信じてるよ」
 眼尻から大粒の涙を流しながらセレティアは冥人を見上げると、いつもと変わらない優しい笑みを浮かべていた。
「な、なに……」
 ガクッとペーマを中心に数名のエージェント達は地面に跪く。
「体力が奪われる……ロシアのドロップゾーンと似ているな。一般人もいるから、早く森から出て基地へと撤退する!」
 守は一般人を肩に担ぐとそのばから駆け足で去った。
「ごめん……待ってる」
 と、静華は唇を動かした。

「ごめんなさい、全員の傷を回復するまでの力が無くて……」
 結羅織はぐったりしているエージェント達をケアレイで癒すが、使用回数にも限度があるために完全に癒す事は出来なかった。
「それは、皆思っているよ。圓さんが繋いでくれた命……彼の意思をムダにもしないためにも助けないといけないね」
「はい、ドロップゾーンの位置と内部は分かっただけでも」
 と、結羅織が明るく言う、が。
「肝心の相手の力量が分からないのは、な……」
「女性の幻、カフカスの伝説。そして、その伝説に出てくる雨雲の話を元になった様なドロップゾーン、相手は愚神なのは確かだろうけど能力が未知数だから安易に手出しは出来ないね」
 ストゥルトゥスは今まで見てきた光景、ドロップゾーン内部で聞こえた少女の様な声の主の話を脳内で纏めようとブツブツと呟く。
「今は、皆の傷を癒すのが優先です。体を休めてから対策を練れば良いのですわ」
 ファビュラスは開花するかの様に仲間に笑みを向けた。
 元凶の位置、殺害方法、幻を見せている、という情報までは得たが、その代償として冥人が捉えらえた。
 一般人の命と己の命。
 彼は、天秤にかけるまでもなく自分自身の命を差し出した。
 そして、今。
 エージェント達に更に酷な選択をトリスから聞かされるのを知らずに、不安と心配で一杯の気持ちを抱えたまま眠りについた。

結果

シナリオ成功度 普通
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MVP一覧

  • カフカスの『知』
    ニウェウス・アーラaa1428
  • 黒の歴史を紡ぐ者
    セレティアaa1695
  • 藤色の騎士
    シオンaa4757

重体一覧

参加者

  • カフカスの『優』
    泉 杏樹aa0045
    人間|16才|女性|生命
  • カフカスの『勇』
    榊 守aa0045hero001
    英雄|36才|男性|バト
  • エージェント
    十影夕aa0890
    機械|17才|男性|命中
  • エージェント
    結羅織aa0890hero002
    英雄|15才|女性|バト
  • カフカスの『知』
    ニウェウス・アーラaa1428
    人間|16才|女性|攻撃
  • カフカスの『魔』
    ストゥルトゥスaa1428hero001
    英雄|20才|女性|ソフィ
  • 黒の歴史を紡ぐ者
    セレティアaa1695
    人間|11才|女性|攻撃
  • 短剣の調停を祓う者
    セラスaa1695hero002
    英雄|9才|女性|ソフィ
  • 噂のCM出演者
    梶木 千尋aa4353
    機械|17才|女性|防御
  • 噂のCM出演者
    高野 香菜aa4353hero001
    英雄|17才|女性|ブレ
  • ヘラジカ大好き(意味深)
    ヘルガ・ヌルミネンaa4728
    人間|20才|女性|生命
  • スキーの神様
    スカジaa4728hero001
    英雄|28才|女性|シャド
  • 藤色の騎士
    シオンaa4757
    人間|24才|男性|攻撃
  • 翡翠の姫
    ファビュラスaa4757hero001
    英雄|22才|女性|ジャ
  • エージェント
    ペーマaa4874
    人間|16才|女性|命中
  • エージェント
    ヤクaa4874hero001
    英雄|18才|女性|ドレ
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