韓米両国の国防相は今回、オバマ政権時代に合意した米国の最新鋭地上配備型迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD)」の在韓米軍への配備方針を改めて確認した。マティス氏の言葉通り、THAADは「北朝鮮のミサイルの脅威に限定した防衛体制」であり、韓国国民と在韓米軍を守るためのものだ。中国がTHAADについて疑念を抱いていることは忘れてはならないが、これによって中国が韓国を従わせるとか、あるいは韓米同盟に亀裂を入れさせるような行動は絶対に容認できない。
北朝鮮では先日、韓国の国家情報院長に相当する金元弘(キム・ウォンホン)国家保衛相が突然解任された。また別の方面からは多くの幹部が処刑され、組織が混乱状態にあるとの情報も伝わってきている。北朝鮮で粛正を進める朝鮮労働党に対し、情報機関が恨みを抱いていることも考えられるだろう。朝鮮労働党の金正恩(キム・ジョンウン)委員長は、孤立した状態で希望のない北朝鮮を今なお恐怖政治で統治しているが、このような体制が今後も持続し続けるとは考えられない。大韓民国がこの北朝鮮という巨大な不安要因をコントロールし、平和を守るための手段は韓米同盟以外に考えられない。韓米同盟は「アジアの平和と安定を支えるリンチピン」であり「大韓民国を自由民主世界において奇跡的に成功させた基盤」でもある。そのためトランプ政権時代も韓米同盟は単に利益を守るための低次元の同盟ではなく、価値を守る真の同盟であり続けなければならない。