タレントの故やしきたかじんさんの闘病生活を描いた作家、百田尚樹氏の書籍「殉愛」を巡り、やしきさんの長女が発行元の幻冬舎(東京)に損害賠償などを求めた訴訟の控訴審判決で東京高裁は1日、1審東京地裁判決に続き、一部の記載にプライバシー侵害と名誉毀損(きそん)を認め、365万円の支払いを命じた。
安浪亮介裁判長は、1審がプライバシー侵害を認めなかった記載についても侵害に当たる部分があると判断、賠償額を1審から35万円増やした。
長女は出版差し止めも求めたが、退けた。
幻冬舎総務局は「承服しがたい内容だ。判決を精査し、対応を検討する」とのコメントを出した。(共同)