協同乳業は2月1日、腸内で水素ガスを効率的に産生できる「ミルク de 水素」を発表した。2月13日からメイトーブランドで発売する。
これまでにも、牛乳に含まれる乳糖が大腸に届くと、腸内細菌が利用し水素ガスを産生することが知られていた。しかし、人によっては小腸で乳糖を吸収してしまう、腸内細菌が乳糖を利用できないなどの理由で水素ガスが産生されない人もいるという。
協同乳業は慶應義塾大学医学部の坪田一男教授と共同研究し、「ガラクトオリゴ糖」「マルチトール」「グルコマンナン」を組み合わせることで、90%以上の人で水素ガス濃度の増加を確認した。この研究成果が今回の「ミルク de 水素」とのことだ。
呼気(吐いた息)の水素濃度を測定したグラフでは、ミルク de 水素の他、水素水、成分無調整牛乳と比較した。水素水が飲んだ直後からすぐに呼気水素濃度が下がっていっているのに対し、成分無調整牛乳とミルク de 水素は飲んでから徐々に呼気水素濃度が上がっている。さらに飲用後5時間で、ミルク de 水素の呼気水素濃度が成分無調整牛乳に比べ有意に上がり、高濃度の状態が飲用後8時間まで続いている。
2016年12月には国民生活センターが「水素水」19銘柄を調査し、一部の事業者に改善を要求するなど、水素水に関しては物議が続いている。「水素」の名がつく商品をこのタイミングで出したことについて協同乳業に聞いたところ、「牛乳の特徴に関しては継続的に研究を続けていました。今回の商品はこれまでの研究結果によるものです」(担当者)
腸内で水素ガスを産生するということについて、「おならでは?」という質問もしたところ、「人によってはお腹が張るという感想を持つ人もいますが、おならが出ない人ももちろんいますので一概には言えません」とのことだった。
また、水素ガスによる効果などについては「研究中」としており特に触れていない。
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