2017年2月4日23時11分
4日午前1時15分ごろ、栃木県小山市城北3丁目の飲食店アルバイト田中一巳さん(58)方から出火、フランス料理店を兼ねていた木造2階建ての住宅約233平方メートルが全焼し、焼け跡から5人の遺体が見つかった。栃木県警は遺体を司法解剖するとともに、身元や出火原因を調べている。
小山署によると、田中さん方は6人暮らし。うち連絡が取れないのは5人で、田中さんと妻の道代さん(60)、長女の千華さん(30)、孫で小学4年の妃那(ひな)さん(9)、父親の四男也(しおや)さん(87)。遺体は女性3人、男性2人とみられ、県警は行方のわからない5人とみて、捜査している。次男(23)は出火当時、外出中で無事だった。
近所の人が火災に気づき、119番通報した。遺体は玄関付近から1人、室内から4人見つかった。複数の関係者によると、住宅兼店舗の台所のある1階中央付近の燃え方が激しかったという。
田中さんの姉(66)らによると、田中さんは中学卒業後に宇都宮市や都内で料理の修業をして、1991年、自宅1階でフランス料理店「シュール プリーズ」を開店。20席ほどの小さな店で、夜にはフルコースの料理を提供していた。
しかし姉によると、2011年の東日本大震災で店内の一部が崩れ、パンを焼くオーブンなども壊れ、閉店せざるを得なくなった。それでも「いつかまたお店をやりたい」と看板は外さず、そのままにしていた。その後はラーメン店やうどん屋といった飲食店で、アルバイトとして働いていたという。
田中さんの次男の同級生だった男性(23)は「こんな店を持つのが夢だった」と話す田中さんの姿を覚えている。学校帰りに遊びに行くと食事を出してくれることもあり、「オムライスがおいしかった」と振り返る。
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