2011.7.25(Mon)
◆君は大友直人指揮・東響 佐村河内守交響曲第1番"HIROSHIMA"を聞いたか!?
佐村河内守(さむらごうち まもる)という作曲家の名前を、もう皆様どこかで耳にされているかもしれません。
劇的な生い立ちとバックグラウンドについては下記をご覧頂くとして...その佐村河内の交響曲第1番が発売されました。
この曲は弊社所属の大友直人が東京交響楽団を指揮して録音されました。

佐村河内守(さむらごうちまもる 1963年9月21日-) :
被爆者を両親として広島に生まれる。4歳から母親よりピアノの英才教育を受け、10歳でベートーヴェンやバッハを弾きこなし「もう教えることはな い」と母親から告げられ、以降、作曲家を志望。中高生時代は音楽求道に邁進し、楽式論、和声法、対位法、楽器法、管弦楽法などを独学。17歳のと き、原因不明の偏頭痛や聴覚障害を発症。高校卒業後は、現代音楽の作曲法を嫌って音楽大学には進まず、独学で作曲を学ぶ。
1988年、ロック歌手として誘いを受けたが、弟の不慮の事故死を理由に辞退。聴力の低下を隠しながらの困難な生活が続く中、映画『秋桜』、ゲー ム『バイオハザード』等の音楽を手掛ける。1999年、ゲームソフト『鬼武者』の音楽「交響組曲ライジング・サン」で脚光を浴びるが、この作品に 着手する直前に完全に聴力を失い全聾となっていた。抑鬱神経症、不安神経症、常にボイラー室に閉じ込められているかのような轟音が頭に鳴り止まな い頭鳴症、耳鳴り発作、重度の腱鞘炎などに苦しみつつ、絶対音感を頼りに作曲を続ける。
2000年、それまでに書き上げた12番までの交響曲を全て破棄し、全聾以降あえて一から新たに交響曲の作曲を開始。同年から障害児のための施設 にてボランティアでピアノを教える。この施設の女児の一人は、交響曲第1番の作曲にあたり佐村河内に霊感を与え、この作品の被献呈者となった。 2003年秋、『交響曲第1番《HIROSHIMA》』を完成。
作品年譜:
2008年9月1日、広島厚生年金会館ホールにて世界初演(第1楽章と第3楽章)秋山和慶指揮、広島交響楽団 *
2008年、広島市民表彰(市民賞)を受ける。
2009年、芥川作曲賞の選考過程で審査員である三枝成彰が推すも最終候補とならなかった。
2010年4月4日、東京芸術劇場(広島初演版による改訂版の第1楽章と第3楽章)大友直人指揮、東京交響楽団
2010年8月14日、京都コンサートホール 全曲初演 秋山和慶指揮、京都市交響楽団
*「G8議長サミット記念コンサート~ヒロシマのメッセージを世界に~」
被爆者を両親に持つ事、自身の持つ障害、そしてロック・映画・ゲーム音楽のバックグラウンドを持つということで良きにせよ悪しきにせよ色々な目で 見られることが多い作曲家なのかもしれませんが、一度聞いて頂ければそういった「色眼鏡」ではなく、この作品そのものの素晴らしさが高い評価に繋 がっている事を感じて頂けると思います。
既にどこかしらで書かれている事と重複するかもしれませんが、私もこの曲を聴いてショスタコービッチやマーラーの香りを感じる大編成の効果的な展 開と、そのメロディの美しさに感銘を受けました。複雑な背景を持った同時代の作曲家の作品というとちょっと身構えてしまうかもしれませんが、いわ ゆるゲンダイ的なとっつきにくさはありません。また、大友の指揮と東響の熱の入った演奏が広がりと深さ、重さを要求するこの曲の良さを十二分に引 き出している事も(リハーサルの様子の一部がYoutubeにアップされています)もちろん、言うまでもありません。
個人的には昨年夏に京都で行われた全曲初演をぜひ聞きたかった(ちなみにその時の指揮は弊社所属の秋山でした)のですが叶わず、ようやく!という 期待で発売日に買って帰ったのですが、その期待通り...という気持ちと生で聞けなかった悔しさが混ぜこぜです。
残念ながら、現在のところ演奏会で取り上げられる予定はないようです。いつか生で聞いてみたいですね。
・ 大友直人 アーティストページ
・ 日本コロムビアによる特設ページ
・ HMV (試聴可能)
劇的な生い立ちとバックグラウンドについては下記をご覧頂くとして...その佐村河内の交響曲第1番が発売されました。
この曲は弊社所属の大友直人が東京交響楽団を指揮して録音されました。
佐村河内守(さむらごうちまもる 1963年9月21日-) :
被爆者を両親として広島に生まれる。4歳から母親よりピアノの英才教育を受け、10歳でベートーヴェンやバッハを弾きこなし「もう教えることはな い」と母親から告げられ、以降、作曲家を志望。中高生時代は音楽求道に邁進し、楽式論、和声法、対位法、楽器法、管弦楽法などを独学。17歳のと き、原因不明の偏頭痛や聴覚障害を発症。高校卒業後は、現代音楽の作曲法を嫌って音楽大学には進まず、独学で作曲を学ぶ。
1988年、ロック歌手として誘いを受けたが、弟の不慮の事故死を理由に辞退。聴力の低下を隠しながらの困難な生活が続く中、映画『秋桜』、ゲー ム『バイオハザード』等の音楽を手掛ける。1999年、ゲームソフト『鬼武者』の音楽「交響組曲ライジング・サン」で脚光を浴びるが、この作品に 着手する直前に完全に聴力を失い全聾となっていた。抑鬱神経症、不安神経症、常にボイラー室に閉じ込められているかのような轟音が頭に鳴り止まな い頭鳴症、耳鳴り発作、重度の腱鞘炎などに苦しみつつ、絶対音感を頼りに作曲を続ける。
2000年、それまでに書き上げた12番までの交響曲を全て破棄し、全聾以降あえて一から新たに交響曲の作曲を開始。同年から障害児のための施設 にてボランティアでピアノを教える。この施設の女児の一人は、交響曲第1番の作曲にあたり佐村河内に霊感を与え、この作品の被献呈者となった。 2003年秋、『交響曲第1番《HIROSHIMA》』を完成。
作品年譜:
2008年9月1日、広島厚生年金会館ホールにて世界初演(第1楽章と第3楽章)秋山和慶指揮、広島交響楽団 *
2008年、広島市民表彰(市民賞)を受ける。
2009年、芥川作曲賞の選考過程で審査員である三枝成彰が推すも最終候補とならなかった。
2010年4月4日、東京芸術劇場(広島初演版による改訂版の第1楽章と第3楽章)大友直人指揮、東京交響楽団
2010年8月14日、京都コンサートホール 全曲初演 秋山和慶指揮、京都市交響楽団
*「G8議長サミット記念コンサート~ヒロシマのメッセージを世界に~」
被爆者を両親に持つ事、自身の持つ障害、そしてロック・映画・ゲーム音楽のバックグラウンドを持つということで良きにせよ悪しきにせよ色々な目で 見られることが多い作曲家なのかもしれませんが、一度聞いて頂ければそういった「色眼鏡」ではなく、この作品そのものの素晴らしさが高い評価に繋 がっている事を感じて頂けると思います。
既にどこかしらで書かれている事と重複するかもしれませんが、私もこの曲を聴いてショスタコービッチやマーラーの香りを感じる大編成の効果的な展 開と、そのメロディの美しさに感銘を受けました。複雑な背景を持った同時代の作曲家の作品というとちょっと身構えてしまうかもしれませんが、いわ ゆるゲンダイ的なとっつきにくさはありません。また、大友の指揮と東響の熱の入った演奏が広がりと深さ、重さを要求するこの曲の良さを十二分に引 き出している事も(リハーサルの様子の一部がYoutubeにアップされています)もちろん、言うまでもありません。
個人的には昨年夏に京都で行われた全曲初演をぜひ聞きたかった(ちなみにその時の指揮は弊社所属の秋山でした)のですが叶わず、ようやく!という 期待で発売日に買って帰ったのですが、その期待通り...という気持ちと生で聞けなかった悔しさが混ぜこぜです。
残念ながら、現在のところ演奏会で取り上げられる予定はないようです。いつか生で聞いてみたいですね。
・ 大友直人 アーティストページ
・ 日本コロムビアによる特設ページ
・ HMV (試聴可能)