娘が両耳に障害を持って生まれた母親の想い
「後悔したから知ってほしい」妊娠中に風疹にかかった母親の思い
「風疹」という病気、妊娠中の女性がかかると、赤ちゃんに影響が出る可能性がある怖い病気です。娘が両耳に障害を負って生まれた母親の思いを取材しました。
生まれつき耳が聞こえない女の子。母親には1つの後悔があります。
「自分が(予防接種を)受けてたらこうはなっていなかった。自分が後悔したからこそ知ってほしい」(母・長澤由樹さん)
【中略】
「検査台に乗るのが怖くて。もう不安が一番ですよね。80%の確率でおなかの中で死んでしまう。生まれてきても90%は障害者ですと」(長澤由樹さん)
「注射1本で防げるので、自分もすごく後悔したし、自分がつらい思いをさせる側にもなるから、うつしたってだけで、全員が予防接種を受けてほしい」(長澤由樹さん)
【後略】
長澤柚希ちゃん(3才)は生まれつき、耳が聞こえない。
原因は、母親が妊娠中にかかった風疹。
妊娠中のお母さんの不安な気持ちと、生まれてきたわが子に対する自責の念を考えると胸が痛い。
風疹とは
風疹ウィルスによる急性感染症で、通常は軽症で済むが、まれに血小板減少性紫斑病や脳炎を合併することがある。
風疹ウィルス感染後、14~21日潜伏期を経て、発熱とともに全身に淡い色の発疹が現れる。
通常は3日位で消失するため、『3日※ばしか』呼ばれている。
※麻疹(はしか)
妊娠初期の女性が風疹に罹ると先天性風疹症候群(子供に多様な奇形が生じる先天異常症)になることがある。
風疹ワクチン接種
2016年9月27日、世界保健機関(WHO)は南北アメリカ大陸を含むアメリカ地域が麻疹の排除状態にあることを宣言した。
アメリカでは定期接種で打ちそびれても、18歳まではワクチン代が無料。
それにひきかえ日本では
定期接種は公費で実施されるが、任意接種はほとんどの場合が自己負担。
一番の問題は副反応だと思う
ある一定の頻度で起こってしまう副反応。
風疹のワクチンは、注射部位が腫れたり、発疹や発熱が接種後7~10日後頃に出る場合もあるが、症状は1~3日で治まるという。
稀に重篤な副反応もあるが、予防接種との因果関係は解明されていない。
過去の日本では、予防接種後に死亡したり重篤な後遺症が残ったりする事例が相次ぎ、国は裁判で次と敗れてきた。
それにより予防接種は受ける義務があったが、個人の判断に委ねるようになり、接種率が大幅に低下してしまった。
>平成25年の風疹の患者は14000人を超えました。これはすべての患者を報告することになった平成20年以来最大で、流行が始まった前の年の6倍となっています。前述のように、今回の流行の特徴は、患者の多くが20代から40代の男性であることです。なぜこの年代の男性に風疹患者が多いかというと、子どものころ、予防接種の対象ではなかったり、対象であっても受けていなかったりして、抗体がない人が多いためです。
ちょうど子供が欲しいと思っている方たちの年齢層が一番危ない。
将来生まれてくる子や家族のため、会社の同僚のためにも、数千円で風疹を防げるのなら安いものではないか?
ワクチン接種のためにかかる費用と、ワクチン接種を受けなかったために接種していれば防げた病気になってしまった時の費用では、明らかに後者のほうが経済的負担が多くなるだろう。
実はわが家の二女は日本脳炎を済ませていない。
当時、日本脳炎ワクチン接種後に脳炎の一種の重症例がおこってしまったため、接種が一時見合わせになった。
その後、新しいワクチン接種を公費で受けられるという知らせが来たものの、受けさせることなく現在に至る。
公費で受けられるタイムリミットは過ぎてしまったが、万が一かかってしまったら重篤な症状に陥ってしまうという事で、受けさせたほうがいいのだろうな・・・とは思っているものの、躊躇している。ワクチンは安全なものだと言われてはいるが。
しかし、健康な成人がワクチン接種をするというのは、かなりの抵抗があると思う。
ましてやわが子となれば・・・
自分も子供の予防接種時は、問診票に書かれている副反応の項目を読み進めていくにつれて、不安になった記憶がある。
国の責任逃れ感が半端ない保護者のサイン欄にサインをした瞬間、この子の未来を奪ってしまうかもしれないという人生最大級の重い責任を1人で背負って、予防接種後のわが子の一挙一動を見逃すまいとしたのを思い出す。
子宮頸がんの予防接種も公費で受けられるし、効果もあると聞いて受けさせ無事済んだものの、重篤な副反応が出て学校へ行けなくなったしまった子もいるとニュースで見た時は、ぞっとした。
とはいえ、予防接種に限らず100%安全だと言えるものが世の中にあるだろうか?
なんにせよ、多かれ少なかれのリスクが伴うのが現状社会。
風疹抗体について自分は今のところ大丈夫だが、もし抗体が無くなっていたら、娘たちの為に予防接種を受けようと思っている。
これから子供が欲しいと思っている皆さん、
抗体検査してみては?
時間がない方、抗体があったとしても予防注射して大丈夫ですので、夫婦・恋人同士で一度話し合ってみませんか?