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 日本の稲田朋美防衛相と米国のマティス国防長官が4日に行った共同記者会見の全文(冒頭発言)は以下の通り。

稲田朋美防衛相 みなさん、おはようございます。本日はマティス米国防長官を防衛省でお迎えできたことを大変喜ばしく思います。マティス長官との初めての防衛大臣会合でしたが、大変有意義な意見交換をすることができました。

 本日の会談では、日米同盟が我が国とアジア太平洋地域の平和と安定の確保のために重要であること、同盟の抑止力、対処力を一層強化するベく日米が連携していくことを確認いたしました。地域情勢についても意見交換いたしました。北朝鮮による核ミサイル開発の進展は、日米両国や地域の安全保障上の重大な脅威である、との認識で一致をいたしました。また、東シナ海、南シナ海における中国の活動は、アジア太平洋地域の安全保障上の懸念であるとの認識を共有いたしました。

 マティス長官から、尖閣諸島は日本の施政下にある領域であり、日米安全保障条約5条の適用範囲である、米国は尖閣諸島に対する日本の施政を損なおうとする、いかなる一方的な行動にも反対する旨が表明されました。

 また、私から「航行の自由作戦」を含む、南シナ海における米軍による行動は法に基づく海洋秩序の維持に資するものであり、こうした取り組みを支持している旨をお伝えし、能力構築支援など、南シナ海への関与を強化していくことで一致をいたしました。私から地域の平和と安定のため、我が国が積極的に役割を果たしていく考えをお伝えをいたしました。

 マティス長官からは、米国による日本の防衛義務や拡大抑止への揺るぎないコミットメントが伝えられ、日米ガイドラインを踏まえつつ、日米同盟の抑止力、対処力をいっそう強化する必要がある、との認識で一致をいたしました。在日米軍再編は沖縄をはじめとする地元の基地負担を軽減する重要な事業です。私からマティス長官に、在日米軍再編の着実な進展に向けた協力を要請し、マティス長官からは、日米で連携して進めていきたい旨の発言がありました。また、私から普天間飛行場の一日も早い移設と返還を実現する必要がある旨をお伝えし、マティス長官とは辺野古への移設が唯一の解決策であり、引き続き、協力することで一致をいたしました。さらに、私から沖縄の負担軽減について協力を要請し、在日米軍の安定的な駐留を確保するため、協力することで一致をいたしました。

 最後になりますが、本日、マテ…

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