政府が10日の日米首脳会談で、米国へのインフラ投資など新たな経済協力の呼びかけを検討していることに関連し、安倍晋三首相は3日の衆院予算委員会で、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の資金を投入する可能性について「全く考えていない。GPIFの運用を私は指図できない」と述べた。
民進党の大串博志政調会長が「年金給付にあてるお金を、トランプ米大統領にお土産のように持っていくことのないように」とただしたのに答えた。首相は「私はGPIFに対する権限がない。権限がないのに『金を入れます』と言ったら詐欺だ」とも語り、GPIFが運用を独自に判断するとの考えを強調した。
これに関連し、GPIFの高橋則広理事長は2日に「政府からの指示で運用内容を変更することはない」とのコメントを発表している。【光田宗義】