安倍首相、エアフォースワン同乗へ=別荘で夫人交え夕食会−トランプ氏、異例の厚遇
日米両政府は、安倍晋三首相とトランプ大統領が10日にワシントンで会談した後、大統領専用機「エアフォースワン」で一緒にフロリダ州パームビーチに移動し、大統領の別荘で昭恵、メラニア両夫人を交えて非公式の夕食会を行う方向で調整に入った。両首脳は翌11日にゴルフをする予定。複数の関係筋が2日、明らかにした。
日本の首相が米大統領専用機に同乗するのは2006年のブッシュ元大統領(子)と小泉純一郎元首相以来。
大統領にとって安倍首相は、メイ英首相に続き直接会談する2人目の外国首脳。トランプ氏は政権発足後の多忙な時期に、安倍首相と2日間近くを過ごすこととなり、異例の手厚い待遇と言える。
首脳会談は10日午前(日本時間同日夜〜11日未明)、ホワイトハウスで少人数会合の形で行われ、その後共同記者会見、人数を増やした昼食会が開かれる見通し。両首脳が11日にパームビーチで再会談するかをめぐっては、調整が続いている。
両首脳は会談で、日米同盟の重要性を確認する見込み。北朝鮮の核問題や中国による南シナ海の軍事拠点化への対応についても意見交換する。個人的な信頼関係の構築を最重要視している。
経済分野では、米側は2国間の通商交渉を求めており、日本は対応を迫られている。トランプ氏は「米国第一」の輸出振興のため、円安・ドル高基調に不満を表明しており、為替政策が議題に上る可能性もある。
米大統領は外国首脳を国賓訪問として迎える場合を除き、外国首脳と2日連続で顔を合わせるのはまれだ。最近ではオバマ前大統領と習近平国家主席が13年6月にカリフォルニア州の保養地で2日間会談した例がある。