3日の節分を迎え、消費者庁が「3歳ごろまでは乾いた豆やナッツを食べさせないように」と注意を呼びかけている。小さな子供が豆まきが終わった後、床などに落ちた豆を食べるなどして窒息するケースが毎年相次いでいるためだ。
消費者庁によると、3歳以下の小さな子供が豆やナッツ類を気管に詰まらせた事故は、医療機関から同庁に報告されたものだけで、昨年までの6年間で29件にのぼる。半数以上は入院治療が必要となるなど、症状が重くなるのが特徴だ。
具体的には、1歳の子供が節分の残りの大豆を食べたところ、息がぜいぜいして夜も眠れなくなった。このため、病院に連れて行ったところ、全身麻酔で気道から大豆の破片が摘出され、5日間入院した。また、別の1歳の子供は家族と一緒にピーナツを食べていたところ、喉に詰まって顔色が悪くなったため、親が慌てて背中をたたいたり、指を口に入れたりしてピーナツを1個はき出させた。
消費者庁によると、豆・ナッツ類は、窒息の危険があるだけでなく、気道に入った小さな破片をそのまま放置していると、気管支炎や肺炎を起こすこともあるという。消費者庁は「節分の豆まきでは、親の目の届かないところで子供が豆に近づかないように注意し、後片付けも徹底してほしい」としている。【永井大介】