東海 NEWS WEB

ニュース詳細
事情聴取男性死亡で賠償命じる

02月03日 10時48分

事情聴取男性死亡で賠償命じる

3003577421_20170203100422.mp4

8年前、愛知県瀬戸市で警察から事情を聴かれていた男性が自殺を図り、その後、死亡したのは警察官と救急隊員の対応が適切でなかったことが原因だとして、男性の両親が愛知県などに賠償を求めた裁判で静岡地方裁判所は注意義務を怠ったことと、死亡との因果関係を認め、愛知県と瀬戸市に3900万円余りを支払うよう命じました。
平成21年、愛知県瀬戸市の当時22歳の男性が、器物損壊の疑いで警察から任意で事情を聴かれた際、自分の首を包丁で刺して自殺しようとし、救急搬送の最中に心肺停止となって、その後、死亡しました。
静岡県に住む両親は、当時、警察官らが、口の奥深くにタオルを入れたために窒息し、救急隊員も気道を確保する処置を怠るなどしたために死亡したとして、愛知県と瀬戸市に約8500万円の賠償を求めていました。
判決で静岡地方裁判所の細矢郁裁判長は「警察官らは舌をかんで自殺するのを防ごうとしたが、タオルがのどの奥に入り込んで窒息を招く危険性が高かったことは明らかで、必要最小限の措置を超えるものだった」と指摘しました。
さらに「救急隊員も搬送中にぐったりした様子などを異常なものと捉えずに放置した」などとして、注意義務を怠ったことと死亡との因果関係を認め、愛知県と瀬戸市に3900万円余りを支払うよう命じました。

東海のニュース

新着ニュース

このページの先頭へ