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弟子の桂春之輔さん、四代目襲名へ

記者会見する四代目桂春団治を襲名することが決まった桂春之輔さん=大阪市中央区で2017年2月2日午後、平川義之撮影

 昨年1月に亡くなった三代目桂春団治さんの弟子の桂春之輔さん(68)が、2018年春、四代目春団治を襲名することが決まった。所属する松竹芸能が2日、発表した。大阪市内で記者会見した春之輔さんは「初代、二代、三代の芸に追いつくには100年はかかる。3人にはない芸を、これから自分なりに作り上げていきたい」と述べた。

 春団治さんが生前、春之輔さんを指名するよう家族に伝えたという。先月15日、遺族が直弟子を集め伝達した。

 春之輔さんは大阪府寝屋川市出身。1965年に入門し、春章を名乗った。68年に春之助、93年に春之輔に改名。春之助時代には「2時のワイドショー」(読売テレビ)に出演し、故・ミヤコ蝶々さんとの掛け合いで人気を集めた。2003年、上方落語協会副会長に就任。天満天神繁昌亭(大阪市北区)の運営などを担当している。

 桂春団治の名跡は、戦前「爆笑王」と呼ばれ、芝居や歌にもなった初代、爆笑噺(ばなし)の系譜を継ぎ、初代以上の名人とも言われた二代、二代の実子で、完璧に磨き上げた華麗な芸で上方落語四天王の一人に数えられた三代と続いた、上方落語を代表する大名跡。春団治さんは生前、三代で止め名にすることを提案した春之輔さんに対し、「この名前は代々継いでいかなあかん」と語ったという。

 三代にわたり受け継がれてきた金の羽織ひもを着けて記者会見に臨んだ春之輔さん。大名跡襲名に「この場を逃げ去りたいぐらいの気持ち。不安です」と明かし、「三代のネタにはとても立ち向かえないので、3人がやらなかったネタをやります」と語った。松竹芸能の井上貴弘社長は「春団治という名前は日本の落語界の宝。芸をしっかり磨き、尊敬される落語家になってもらいたい」と述べた。【山田夢留】

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