トピック平成28年熊本地震

熊本城の入場規制 公式サイトで日本語以外記載なし

画像熊本城近くの「桜の馬場城彩苑」前を訪れた外国人観光客。お城の有料エリアに続く行幸坂(写真右方向)は立ち入り禁止になっている=1日、熊本市中央区

 熊本地震で被災した熊本城が立ち入り規制されているのを知らずに訪れる外国人観光客が相次いでいる。熊本市や熊本城の公式サイトの外国語版には規制の情報は書かれておらず、外国人観光客が肩を落として引き返す姿が日常的に見られる。

 お城近くの観光施設「桜の馬場城彩苑」には連日、中国や韓国といったアジア圏の観光客が訪れている。施設内にある観光案内所のスタッフは「毎日10組ほどが入城チケットを買おうとする。規制されていることを伝えると、知らなかったと残念がる」と話す。

 熊本地震後、天守閣など城内の有料エリアには入れず、チケットも販売されていない。国内外からの観光客の多くは、エリア外の二の丸広場や加藤神社などから被災した城を眺めている。

 熊本城の公式ホームページは日本語、中国語、韓国語、英語の4カ国語に対応。日本語版以外には、立ち入り規制情報は掲載されていない。日本語のページにも「入場禁止」などの否定的な表現はなく、有料エリア周辺の観覧ルートが掲載されている。

 観光情報サイト「満遊くまもと」も同じく4カ国語版があるが、日本語版以外に規制の記載はない。市の公式ホームページの外国語版にも「熊本城災害復興支援金」など寄付の振込先が載せてあるだけだ。

 これらのサイトはいずれも市が運営。市観光政策課は「規制を前面に押し出すと、熊本に来るのを諦めるかもしれないので、あえて案内していない。近くの観光施設は営業しているし、ほかにも魅力はある」と強調。その上で「『お城に入れません』という多言語での案内は今後もしない。ただ、要望が多ければ対応を検討することもある」と言っている。

 熊本市を訪れる外国人は年々増加。市観光統計によると、2015年度の外国人入り込み客数は、前年度比49%増の58万2507人と過去最多を記録。日本人を含めた観光施設の入園者数は、熊本城が最多(171万5642人)だった。(植木泰士)

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