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 1月末の会談が中止になったトランプ米大統領とメキシコのペニャニエト大統領のろう人形が、メキシコ市のろう人形博物館に並んで展示され、一足早い「首脳会談」と話題を呼んでいる。メキシコ国内ではいま最も不人気の2人だが、一緒に記念写真を撮る人が絶えない人気ぶりだ。

 トランプ氏は大統領就任後もメキシコの負担で両国の国境に壁を建設すると主張。メキシコ側が反発し会談は取りやめになった。博物館によると、両国関係の早期回復を願って2人の人形を展示している。「一緒にいる2人を目にできるのは、世界でもここだけではないか」という。

 世論調査によると、メキシコ批判を繰り返すトランプ氏の印象について、メキシコ人の88%が「悪い」「とても悪い」と回答。一方で、大幅なガソリン値上げに踏み切ったペニャニエト氏の支持率も10%台まで低迷している。メキシコ市では1月31日もペニャニエト氏退陣を求める大きなデモがあった。(メキシコ市=田村剛)