FRB金利据え置き トランプ大統領の政策見極め利上げ検討か

アメリカの中央銀行にあたるFRB=連邦準備制度理事会は、1日まで開いた金融政策を決める会合で、政策金利を現状のまま据え置くことを決め、追加の利上げを見送りました。市場では、トランプ大統領が掲げる積極的な財政政策や保護主義的な通商政策が経済に与える影響などを見極めたうえで、FRBは、追加の利上げを検討すると見ています。
FRBは、1日までの2日間、金融政策を決める会合を開き、終了後、発表した声明で、アメリカ経済は、失業率の低下などを背景に緩やかな拡大が続いているものの引き続き物価の動向などを見極める必要があると指摘しました。
このためFRBは、去年12月の会合で追加の利上げに踏み切って、0.5%~0.75%の範囲としている政策金利を据え置くことを決め、全会一致で利上げを見送りました。

イエレン議長は、先月の講演で、雇用情勢や物価の上昇率が目標に近づいているとして、追加の利上げについて、「今後数か月の経済しだいだろう」と述べ、意欲を示しています。

市場では、トランプ大統領が掲げる、インフラ投資などの積極的な財政政策による経済へのプラスの影響や、保護主義的な通商政策やドル高による、輸出へのマイナスの影響などを見極めた上でFRBは、追加の利上げを検討すると見ています。