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【ビジネス解読】トランプ大統領の対中強硬姿勢に〝報復カード〟切る中国 米進出の中国企業に黄信号 

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【ビジネス解読】
トランプ大統領の対中強硬姿勢に〝報復カード〟切る中国 米進出の中国企業に黄信号 

ニューヨークのトランプタワーで会談後、握手するアリババグループの馬雲会長(右)とトランプ氏=1月9日(ロイター=共同) ニューヨークのトランプタワーで会談後、握手するアリババグループの馬雲会長(右)とトランプ氏=1月9日(ロイター=共同)

 中国側が報復カードとして活用できそうなものはまだある。習主席は2015年9月に訪米した際、米ボーイングから737型機など計300機(当時の為替レートで約4兆6000億円)を購入すると発表しており、この約束をほごにすることも可能だ。中国国内に進出した米国企業への制裁措置も考えられる。

 さらに、習主席は1月17日、スイスで行われた世界経済フォーラムの年次総会「ダボス会議」で講演し、「保護主義に反対する。貿易戦争をすれば、結局は双方が負けることになる」などと強調し、トランプ氏を牽制(けんせい)した。

 トランプ氏は意に介さない。大統領就任後、カナダとメキシコに対し、北米自由貿易協定(NAFTA)の再交渉を進めると宣言。欧州連合(EU)離脱を決めた英国とも通商交渉を行う。今のところ、中国への対応は不透明だ。

 一方、米国では、中国企業の進出ブームともいえる状況だ。新華社通信のニュースサイト「新華網」によると、1月5~8日に米・ラスベガスで開催された家電見本市「CES(コンシューマー・エレクトロニクス・ショー)」では、中興、海信、TCLの家電・通信機器メーカー3社が、スマートフォンや4K有機ELテレビなどの新製品を発表。3800社余りの出展企業のうち、中国企業は3分の1を超えたという。

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