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【大相撲】

元小結・時天空が死去、37歳 悪性リンパ腫で闘病

2017年2月1日 紙面から

土俵際で粘り、すそ払いで琴勇輝を破った時天空(奥)=2015年7月、愛知県体育館で

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 悪性リンパ腫のため闘病していた元小結時天空の間垣親方(本名・時天空慶晃)が31日午前1時12分、入院していた東京都内の病院で死亡した。37歳だった。2000年にモンゴルから東京農大に留学。在学中の02年名古屋場所で初土俵を踏んだ。所要10場所で十両に昇進し、07年名古屋場所で小結に昇進。病気のため15年九州場所から5場所連続で休場。幕内から三段目に落ちていた昨年秋場所前に引退会見を開いた。通夜は6日午後5時、告別式は7日午前11時半から、いずれも東京都墨田区の回向院念仏堂で時津風一門葬として営まれる。喪主は父ジグメド・アルタンガダスさんが務める。

 現役時代は二枚げりなど華麗な足技でファンを魅了した間垣親方の、あまりにも早すぎる死だった。

 東京都墨田区の自宅で療養中だった親方は1月30日午前、呼吸の苦しさを覚え救急車を呼び東京都新宿区の慶応病院に入院。先々代の師匠(元大関豊山)、横綱鶴竜、部屋の全力士らも病院に駆けつけ、最後は両親ら家族に見守られながら息を引き取ったという。

 一昨年7月ごろ右脇腹に痛みを感じ、当初はあばら骨にひびが入っていると診断された。痛みが治まらず、同年秋場所後に精密検査を受けた結果は悪性リンパ腫。番付が三段目に落ちた昨年秋場所前に引退会見を開き「最初は自分でも受け入れられなかったというか、違うんじゃないかという気持ちが大きかった。日にちがたつにつれて、少しずつ病気のことを受け入れないといけないという気持ちと、生きていくために治療をするという気持ちになった」と話したが、年寄名跡を持ちながらそこまで引退を先延ばしにしたのは、現役復帰が病気と闘う力となっていたからだった。

 師匠によると「最初のころはモルヒネを打ったら痛みに負ける、と拒否していたと聞いた」という。親方として復帰した昨年秋場所は千秋楽まで務めたが、その後の10月半ばに体調が悪化。腰の痛みで歩行困難な状況になり、昨年九州場所も休場。それでも、漢方の治療など最後まであきらめず闘い抜いたという。

 

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