テロ等準備罪 テロ組織のほか暴力団なども含める方針

テロ等準備罪 テロ組織のほか暴力団なども含める方針
法務省の林刑事局長は参議院予算委員会で、「共謀罪」の構成要件を厳しくして新たに設ける「テロ等準備罪」について、処罰対象となる組織的犯罪集団には、テロ組織のほか、暴力団や薬物密売組織などを含める方向で検討していることを明らかにしました。
政府は、組織的なテロや犯罪を防ぐための「国際組織犯罪防止条約」の締結に向けて、処罰対象を組織的犯罪集団に限り、対象となる犯罪も絞り込んで、「共謀罪」よりも構成要件を厳しくする「テロ等準備罪」を設ける法案を、今の国会に提出するため、最終調整を進めています。

法務省の林刑事局長は、「テロ等準備罪」の処罰対象について、31日の参議院予算委員会で、「テロ組織、暴力団、薬物密売組織など、重大な犯罪を行うことを目的とする組織的犯罪集団とすることを検討している。経済的な利益を目的とする犯罪組織やマフィアなども、組織的犯罪集団と認められれば対象になる」と述べ、処罰対象となる組織的犯罪集団には、テロ組織のほか、暴力団や薬物密売組織などを含める方向で検討していることを明らかにしました。

また、林局長は、「テロ等準備罪」で処罰するためには、重大な犯罪の実行に向けた合意に加えて、一定の準備行為が必要だとして、法案の提出に向けて、準備行為が行われていない段階では逮捕や拘留はできないとすることを検討していると説明しました。