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昌幸の脇を守り、忍びを指揮する出浦昌相。
存在感のある役を演じる寺島進さんのインタビューです!

 

出浦昌相を有名に、という意気込みで

脚本の三谷さんいわく、出浦昌相とは、「沈黙の中にもみなぎる殺気と色気を備え、男の孤独感がにじみ出る人物」だそうです。『真田丸』の登場人物の中で、汚れ役となり一番人を殺めているのは出浦でしょう。芯のしっかりした、筋道を通す男気あるサムライです。三谷さんからは、「それほど名が知られていない戦国武将・出浦昌相を一緒に有名にしていこう」とも言われています。自分も斬られ役をやりながら経験を積み、徐々に大きな役をいただけるようになって、ようやく顔と名前が一致する役者になりつつあります。出浦とはそういう発展途上なところが重なるので、寺島進と出浦昌相の知名度を共に上げていこうという一心で頑張っています。

現在52歳なのですが、これは自分の父が亡くなった年齢です。ですから個人的に特別な思いがあり、父ができなかったことを息子が頑張らないといけない、と思っています。『真田丸』でいい役をいただき、役者人生の後半戦を飾る、いいスタートが切れましたね。

第6回「迷走」で発した出浦の「素っ破(忍び)は戦では死なぬ。素っ破が死ぬ時は、信用を失った時」というセリフにもあるように、仕事、家族、どれも信用を失ったら生きてはいけません。個人でも役柄でも、筋道を通し、「男」をやっていきたいと思っています。

第6回「迷走」で発した出浦の「素っ破(忍び)は戦では死なぬ。素っ破が死ぬ時は、信用を失った時」というセリフにもあるように、仕事、家族、どれも信用を失ったら生きてはいけません。個人でも役柄でも、筋道を通し、「男」をやっていきたいと思っています。

殺陣(たて)は原点。赤い衣裳で気持ちも燃える

出浦昌相は戦国武将であり、素っ破でもあるので、『真田丸』の殺陣では、「サムライとしての殺陣」、「忍びとしての殺陣」のどちらも行っています。自分の役者としての原点は、殺陣です。殺陣シーンがあると初心に帰ることができ、とても気持ちが高まります。

出浦を演じるにあたり、資料を読んだりはしていません。その代わりに木刀を買い、素振りをしてイメージトレーニングをしました。脚本がしっかりしているので、草刈正雄さん(真田昌幸 役)と同じく、研究し過ぎないようにしています。朝の日課である散歩で頭をクリアにし、現場でその時々の空気を感じるんです。共演者のくせやエネルギーを全て受け入れて、反射的に演じていくように心がけています。

役作りとして意識しているのは、表情です。能面のように、なるべく表情を崩さないように演じています。能の芝居ではないけれども、笑っているのか、泣いているのか、怒っているのか、シチュエーションによってご覧になった方に感じていただければと思っています。監督、カメラ、照明、脚本など全てを頼りにし、奇をてらったことはやらずに。面白いものを作れば、視聴者の皆さんは応えてくれるってわかっていますから。

それにしても、真紅の羽がついた羽織は、着るとモチベーション上がりますね。赤は好きな色です。強そうに見えるし、勝負事はやっぱり赤っていう感じかな。出浦のふん装をすると、気が引き締まります。夏は暑そうだけれども(笑)。

昔の任侠映画のように“男がほれる”関係

この表現が適切なのかはわかりませんが、昌幸とは、昔の任侠映画のような関係だと感じています。男が男にほれるのに理屈はなく、多くを語らず、忠誠心が強ければ強いほど、兄貴分、親分に命を捧げてしまう。出浦昌相という男も、義理堅く、忠誠心あふれる人物です。『真田丸』では設定上、出浦の家族構成は不透明なので、失うものは何もない一匹狼だと勝手に思って演じています。

昌幸の二人の息子との関係は、対照的ですね。信繁は出浦に結構懐いていますが、兄の信幸とはボタンの掛け違いが多くなっています。第31回「終焉(しゅうえん)」では、信幸に忍びの技を気づかれて家康暗殺に失敗し、死ぬような目に合ってしまいましたからね。史実では今後、出浦が信幸に仕えるということもあるようなのですが、こちらとしては気持ちの整理がつきません。

今年の3月、『土曜スタジオパーク』の公開生放送で、ゆかりの地でもある群馬県沼田市へ草刈さんと一緒に行かせていただきました。出浦らが生きた戦国時代とは、もちろん建物などは変わっていますが、風景を見て、空気感を肌で感じられて、とてもよかったです。その時に初めて草刈さんとお酒をご一緒させていただいたのですが、お酒の力も借りて新たな固い絆が生まれたんじゃないかな(笑)。外見も心も飲み方も、とてもきれいな先輩です。

昌幸の二人の息子との関係は、対照的ですね。信繁は出浦に結構懐いていますが、兄の信幸とはボタンの掛け違いが多くなっています。第31回「終焉(しゅうえん)」では、信幸に忍びの技を気づかれて家康暗殺に失敗し、死ぬような目に合ってしまいましたからね。史実では今後、出浦が信幸に仕えるということもあるようなのですが、こちらとしては気持ちの整理がつきません。

それを三谷さんにお伝えしたら「ちょっと考えます」とお返事をいただきました。出浦の今後は、視聴者の皆さんと一緒に楽しみにしたいと思っています。

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