01月30日 19時02分
北海道では外国人観光客の数が年々増え続けていますが、中でも旧正月の「春節」にあわせた中国などの大型連休のこの時期は特に集中しています。
空港や宿泊施設などの整備が急ピッチで進められていますが、すべての対策が追いついているわけではありません。
新千歳空港の国際線ターミナルでは、春節の時期が外国人観光客で特に混み合います。
去年は飛行機を降りてから入国手続きを終えるまでおよそ2時間かかるケースもありました。
これを教訓に、ことしは入国審査のブースを3つ増やして21にしました。
さらに職員の数も1.5倍に増やしました。
便数は去年より1割以上増えたものの、待ち時間は大幅に短縮されました。
さらに増える見込みの外国人観光客に対応できるよう、国際線ターミナルは拡張が計画されています。
駐車場の敷地も数年後にはターミナルビルが建つ予定で、関連工事が始まっています。
新千歳空港では3月から1時間あたりの発着枠が大幅に増えるため、こうした施設の拡張が欠かせなくなっています。
一方、ホテル不足は深刻な状況が続いています。
千歳市のホテルでも、春節の間、中国人の団体客の予約が連日入っていて、ほぼ満室となっています。
札幌市内のホテルが混雑しているため、近郊の千歳市などにも宿泊客が押し寄せているのです。
JR千歳駅の近くには去年新たに2つの宿泊施設がオープンしたほか、新館の増築なども進んでいますが、慢性的に部屋が足りない状態が続いています。
こうした中、ホテルの代わりに一般の住宅に泊まる「民泊」を選ぶ外国人が増えているといいます。
民泊の仲介をしているインターネットのサイトでは、札幌市が認可した施設はありませんが、市内で900以上の物件が表示されるということで、苦情も寄せられています。
宿泊施設の不足に対応するため、政府は民泊のルールに関する法案づくりを進めています。
整備に追われる北海道の受け入れ体制の現場。
観光客が今後も増えると見込まれる中、引き続き対応が求められています。
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