入国禁止は憲法違反 アメリカでイスラム教徒ら提訴

入国禁止は憲法違反 アメリカでイスラム教徒ら提訴
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アメリカで暮らすイスラム教徒の人たちが30日、トランプ大統領が中東やアフリカの7か国の人の入国を一時的に禁止することなどを命じた大統領令について、信教の自由を保障した憲法に違反しているとの訴えを連邦地方裁判所に起こしました。
南部バージニア州の連邦地方裁判所に訴えを起こしたのは、アメリカ国籍を持つイスラム系の団体のメンバーや、シリアやイエメンなど7つの国の国籍を持つ人たちの合わせて27人です。

訴えによりますと、「大統領令はイスラム教徒の多い国の人の入国や旅行などを禁じるもので、信教の自由を保障した憲法に違反する」などとして、入国禁止といった措置を撤回するよう求めています。

30日、ワシントンで開かれた記者会見で、原告の1人でイスラム系団体のトップを務めるニハド・アワド氏は「トランプ大統領の行為を大勢の人が懸念している。これまで守ってきたアメリカの伝統や将来をトランプ大統領が変えてしまうのを許さない」と述べました。

この大統領令をめぐっては、ニューヨークなどの連邦地方裁判所が空港で拘束された人の送還を認めないとの決定をすでに出しているほか、各地の司法長官も「憲法に違反する」との声明を出しています。