よいテキストも大学情報もネットにタダで転がっている。では教育格差が縮小したかというとそんなことはない。ただの情報を使いこなすための訓練はただではなく、その格差はとてつもなく大きいのです。— 稲葉振一郎 (@shinichiroinaba) 2017年1月30日
ということがこういったツイートに現れている。
別にこの人だけではないが、こういう意見を言ってる人をネットではたまに見る。
「今やネットで良質な学問の情報に手軽にアクセス出来るのになんで教育格差は縮まらないんだろう?まあそもそもネットを使いこなせるほど頭がよくないのか」といった感じ。
ここで誤りがあると思っているのは、「ネットを使いこなせないから学問の情報にアクセスしない」のではなく、「ネットを使いこなせても学問の情報にアクセスしない」というところだ。
ネット使えても興味あることしか基本人は調べないし、学問に興味ある人なんて全人口の10%もいないんじゃないの?知らんけど。
ネットに情報が転がっている分野なんて学問のみならず、ありとあらゆる分野の情報が転がってるけど、人類は全ての知識を身につけられてますか?
「そもそも頭が悪いから学問に興味が無いんだ!もっと頭良くなれ!」と言われれば、頭がいいから学問に興味があるのか、そもそも学問に興味が無いから頭が悪いのか、考えてみるといいと思う。
こういった意見はなぜネットでよく見られるのかというのも重要だ。
というのも、そもそもこういう人たちはネット漬けでありネットは万能であると考えてるきらいがある。
そして頭がよろしいので学問に興味があり、ネットでは学問についてばかり調べている。
すると、こう考えてしまう。
「なぜ他の人々は頭が良くないのに、ネットで手軽に得られる学問の情報を得ないんだろう?こういう情報にアクセスできないのもある意味教育格差なのかな」と。
ここでは前述したように大切な視点が抜けている。
「◯◯というジャンルに興味を持ってもらいたい。でもみんな触りを知ってる程度で沼にはまらない。こんなにもネットには◯◯の情報が溢れていて、いまや雑誌見たり人に聞いたり金を出したりしなくてもあらゆる◯◯に関する魅力的な情報が超簡単に得られるのに。なぜ?」