ヤンマーの社員食堂ではイスラム食も提供している=大阪市北区で2016年6月、土屋渓撮影
農機大手のヤンマーは30日、大阪市北区茶屋町の本社にある社員食堂を、週末のランチタイムに一般開放すると発表した。産地などを表示した旬の食材を提供し、持続可能な循環型社会を目指す先進的なブランドイメージを広めたい考えだ。
2月4日から毎週土・日曜の午前11時~午後3時、12階の社員食堂で肉か魚の定食、カレーの3種類のメニューを提供する。社員向けと同じメニューで、毎週替える。ドリンク付きで900~1000円。
農業に関わりの深い企業だけに定食には必ずご飯が付く。野菜はグループ会社が滋賀県内で無農薬の水耕栽培で生産。社員食堂中央のガラス張りの吹き抜けスペースでは蜂の巣箱を置いて蜜を採取しており、カレーには特製ハチミツシロップが付く。
本社ビルは約2年前に完成。社員食堂は広さ680平方メートルで213席ある。ヤンマーの山田耕一郎総務部長は「茶屋町は女性や若者が多いが、ゆったりくつろげる空間はあまりない。生産者とのつながりを実感できる場にしたい」と話した。人気が出れば、社員向けに提供しているイスラム食などメニューの幅を広げることも検討するという。【土屋渓】