【コラム】「北東アジアのハブ空港・仁川」は夢で終わるのか

【コラム】「北東アジアのハブ空港・仁川」は夢で終わるのか

 最近米国ドラマの「VIKINGS ヴァイキング~海の覇者たち~」が人気だ。8-11世紀に寒くて大地がやせた地域に住んでいた北欧人が海に目を向ける。初期は略奪に明け暮れる海賊に過ぎなかったが、英国、フランスに続き、ロシア、東欧にも進出し、繁栄期を迎える。アイスランド、グリーンランド、そして北米を最初に発見したのもヴァイキングたちだ。

 「北東アジアのハブ」を旗印に16年前に開港した仁川国際空港は8年前に世界的なコンサルタント会社に経営診断を依頼した。結果は「国内外の景気低迷、東南アジアの格安航空会社(LCC)ブーム、施設の老朽化によるサービス低下、中国の空港の大規模拡張などによって、成長鈍化が懸念される」というものだった。その予測は不幸にも全て的中した。

 開港当時の仁川空港は利用客で8位、貨物で2位、現在も利用客で8位、貨物で3位で特に変わっていないようにも見える。昨年には利用客が5000万人を超え、2030年には1億人超えが予想される。それに合わせ拡張も進んでいる。一見特に問題はないように見えるが実情は異なる。

 ハブ空港で重要な乗り継ぎ率は4年前の19%をピークに低下し、現在は15%だ。チャンギ空港(シンガポール)、スキポール空港(オランダ)、フランクフルト空港(ドイツ)の乗り継ぎ率は30-40%に達する。それでも成長しているように見えるのは、人口5000万人の韓国人にとって海外に向かう事実上唯一のルートだからだ。全国民が好むと好まざるとに関わらず、仁川空港まで来なければならない独占空港であるおかげだ。一方、日本、米国、欧州の主要国には至るところに空港があり、乗客が分散している。

イ・チュンイル都市・交通専門記者
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