殺人罪などに問われた名古屋大の元女子学生(21)の裁判員裁判の公判が30日、名古屋地裁(山田耕司裁判長)であった。火炎瓶で住宅の窓を壊した事件などに関して被告人質問が行われ、元女子学生は「高校時代に本を読んで、焼死体に興味を持った」などと話した。
元女子学生は、高2の時に読んだ書籍の内容から「焼死体に強くひかれた」と発言。土地勘がある場所の戸建て住宅への放火を考えるようになったと明かした。大学入学後の2014年夏、実家に帰省した際に同じ書籍を読み、高校時代に考えたことを思い出して火炎瓶を使った事件を起こしたという。
事件を巡っては、検察側が計画性を指摘する一方、弁護側は「重複した複雑で重篤な障害に支配されて犯行を行った」と主張。元女子学生には責任能力がないと訴えている。
起訴状によると、元女子学生は14年8月、ペットボトルに灯油を入れるなどして製造した火炎瓶で東北地方の実家近くの住宅の窓を損壊させたほか、同年12月には同じ住宅に放火し、住人を殺害しようとしたとされる。