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【野口裕之の軍事情勢】
トランプ政権は軍事衝突覚悟で、中国海上軍事基地封鎖「南シナ海版キューバ危機」に踏み切れるか
トランプ氏は劣化著しい米軍を再建するのか
その意味において、ショーン・スパイザー米大統領報道官が定例記者会見で口にした言葉に注目したい。報道官は、中国が人工礁を造成し、軍事基地化を急激に進めている情勢を念頭に、強くけん制した。
「一つの国による占拠から防衛する」
「南シナ海は『公海』の一部で、米国は自らの『利益』守護を確実にする」
『公海』という認識は重要だ。が、小欄が注目するのは一歩進めて『米国の海』という認識まで、持っているかどうか。また、二歩進めて『米国の利益』とは海上貿易のみに留まらないと、自覚できているかどうか。まずは、『米国の海』『米国の利益』とは何か、米国の伝統的国家戦略を導入部に、考えてみる。
米国の伝統的国家戦略は、「唯一の超大国」の地位を死守すること。オバマ氏もトランプ氏も「世界の警察官」を返上する主旨の発言をするが、唯一の超大国まで放棄するつもりはない。特にトランプ氏が主唱する「米国第一主義」を貫徹するには、超大国としての地位は不可欠だ。20日に発表した基本政策でも《他国が米国をしのぐ軍事力を持つことは許さない》と明示した。
ただし、米国を唯一の超大国だと国際社会に認めさせることが大前提だ。
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