りそなホールディングス(HD)は30日、東南アジアのインフラ開発向け融資を手がける金融機関、AFCマーチャントバンクを買収すると発表した。買収額は非公表だが、数十億円規模とみられる。現地進出を目指す日本の中堅・中小企業への融資やM&A(合併・買収)助言業務を手がける。りそなHDとしては2002年の発足後、初の買収案件になる。
AFCは東南アジアの金融機関が中心になって1981年に設立し、シンガポールに本社を構える。総資産は15年12月期末で約73億円、純利益は2.3億円。りそな銀行は17年度上期中にAFCの株式を100%買い取る。りそなから経営陣を含む日本人8人を送る。
03年に公的資金の注入を受け、経営再建を優先してきたりそなは15年の完済後、国内外で成長分野への投資機会を探っていた。りそなは海外での支店開設などが制限される国内基準行だが、AFCは預金や為替業務を手がけていないため、買収が可能という。