Amazonが100兆円規模の海運業に参入、業界は戦々恐々

amazon-has-entered-the-trillion-dollar-ocean-freight-business

Lucy Nicholson/Reuters


Amazonは物流業者への委託や出費を望んでいない。The Wall Street Journal によると、同社はすでに自社でトラックと飛行機での運送を行っているが、次は貨物船での物流にも乗り出す。

具体的には、同社は中国から商品を米国の大型倉庫に輸送する際に、自分たちで貨物船を手配し始めた。従来は大手の貨物物流会社に委託していた。

昨年10月以降、Amazonは約150のコンテナを中国から米国へ送ったと、入港時の書類などを引用してThe Wall Street Journalは伝えている。

MIT Technology Reviewによると、海運業の業界規模は1兆ドル(約115兆円)。Amazonは実際に船自体は所有していないが、貨物船を手配し、世界的な貨物物流事業者となっている。他の物流事業者にはFedExやUPSなどがある。

オンラインの物流マーケットプレイスFreightosのCEO兼創業者 Zvi Schreiber氏は、「物流企業は何年もの間、Amazonを警戒していた。昨日、Amazonが中国からアメリカへの海上輸送を密かに行っていたことが明らかになり、その脅威が明確になった」と語る。

「Amazonの巨大な資金力は、我々の業界にとって脅威だ。彼らはこれまでにもゲーム、製造業、コンピューターストレージ業界を変えてきた」

昨年8月、同社は自社ブランドの貨物飛行機を発表した。40機の飛行機で、独自の空輸ネットワークを構築する計画の第一歩だ。

また、Amazonは自社ブランドの配送トラックを保有しており、ケンブリッジ郊外ではドローンでの配送をテスト中だ。

CNETによると、同社は2016年のホリデーシーズンだけで10億アイテム以上の商品を出荷した。

Amazonからコメントは得られなかった。

[原文:Amazon has entered the trillion dollar ocean freight business (AMZN)

(翻訳:梅本了平)

関連記事

Tech Insider