自分の体に自分などない。
世界で唯一、自分がつくったものと、そこから派生するコミュニケーション下における自分だけが自分だ、と思って、ものをつくっている。
だから自分がつくったものを消されることは、まあ、自分がこの世にあってはいけないものとして抹消されるみたいな気持ちにはなります。

気持ちになったってだけです。
誰かを怨んだりとかはないです。

大勢を守って個を殺すのが現存する民主主義のやり方です。
私はただずっと殺されてきて、今日も殺された、ただそれだけです。

集団なんてただの個の集合なのに、個をいつも無視するから戦争が起きると思います。
個と個で殴り合うことを忘れ、帰属する集団のルールに甘え、するとどうなるか、その答えは、この国に生きて、これから私達が経験していく可能性が高いです。

ニューアルバムの表題曲の「ドグマ・マグマ」は、ちょうどそれを変えたいという曲でした。
この生きづらさを感じる何者でもなさこそが神の遺伝子で、考えて感じたことのみが死後も遺る財産で、それを遣って世界を変えたいという曲でした。

曲を聴いてもらう前から、タイトル発表だけでたくさんのメディアから大森靖子自体を扱えませんという連絡がエイベックスにありました。
これまでテレビに出演させてもらうために頭を下げ続けてくれていたエイベックスの担当から、宣伝させてもらえませんか、と伝えられました。

かなり悩みました。
変わること自体は別にいいんですが、プロだし、
でもこのような流れで変えるということが、このアルバムでやろうとしているコンセプトに対して、「できない」ということを証明することになってしまうように感じ、悩んでいました。

エイベックスの担当もその気持ちはわかってくれているので、泣きながら2人で別れを選ぶカップルのようにタイトルを変えるかどうかのやりとりをしていました。


さて、
滅私して神に成り下がり音楽になれという御告げとして受け入れようと、このブログにて発表させていただく次第です。

私は人を救うための音楽にしか、今までもこれからも永遠に興味がありません。すみません。


アルバム「kitixxxgaia」(キチガイア)よろしくお願いいたします。