一方、パルコは「クラウドファンディングを活用すれば、ネットを介して全国各地の方から支援を募ることができる。そして、その文化財の存在を多くの人に広めるきっかけにもなる。全国から支援を募ることにより、これまで不可能だった保存・修復が可能になる」と文化財修復におけるクラウドファンディングの有効性を強調している。
姫岡副館長によると、久能山東照宮には徳川15代将軍すべての甲冑が揃っている。しかし、文化財に指定されていないものは修復に補助金も出ないことから、特に9代から11代までの甲冑の修復はいまだ手つかず状態という。
久能山東照宮では、15代将軍のすべての代の甲冑を一堂に展示する「徳川家歴代15代将軍夢のそろい踏み」を行いたい考えで、順次、修復を行っていくものとみられる。その際、引き続きクラウドファンディングによって資金調達を図るのかどうかについては「文化庁とも相談しながら決めていきたい」としている。