読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

ウォーキングと美味しいもの

歩いた街と美味しいもののメモ、日々思ったことなど。

初めて訪れた新庄の楽しい夜



スポンサーリンク

冬の東北旅が好きだ。好きだと思う理由の一つに、新幹線に乗って北へ向かっているどこかのタイミングで、窓の外に雪景色が突如現れるところがある。ふいに現れる真っ白な山や、田を目にすると、毎日見る東京のビル群から一気に非日常へ。ああ旅が始まるぞ、始まっているぞ、なんていうわくわく感が急に感じられる。

この日は東京から一気に酒田まで行こうか迷ったが、せっかくだから今まで訪れたことのない街に寄ろう(知らない街に行って、その土地の美味いものやお酒を知り、人に会うのが最近は何よりも楽しい)、と新庄に泊まることにした。(前回新潟経由だったので)

東京駅から新庄駅までは山形新幹線新で約3時間40分。中々遠い。福島から先、米沢周辺はより雪深くなっていった。窓の外を見れば徐々に日も暮れ、パラパラパラと細かい雪が窓にぶつかる音が響く。トンネルも多い。途中飽きるくらいにずっと地道に進んで、やっとのこと新庄に着いた時に辺りはもう真っ暗になっていた。

新庄駅では、ホテルのある西口に出た瞬間に駅前に積もる雪とその先の居酒屋と思われる灯りに、もう楽しい夜になる予感しかしなかった。はやる気持ちを抑えて、今晩のホテルにチェックイン。「ポストホテル」は駅近で良い。”リフレッシュ風呂”も清潔感があってしかもちょうど貸切で、ああ気持ち良い。ざっと汗を流して準備万端、すぐ街に出ることにした。

f:id:s06216to:20170127184545j:plain

寒さを忘れる。新幹線の途中の風景を見ているとお店なんて一体あるのだろうかと不安になったけれど、新庄駅は駅を降りてホテルの方に聞いた居酒屋のある通りに行けば、もう安心。細い道の先に入ればいくつもいくつもお店がある。焼鳥屋さんが多いが、最初の気分ではなかったので見送り、“地酒”という文字が気になった「あじやま」へ入った。自分が一番乗りだった。

f:id:s06216to:20170127184952j:plain

メニューを見ると十四代が500円~売っている。「流石山形」なんて思いながら一杯目は愛山から。十四代を飲むのは三軒茶屋の赤鬼以来だろうか。

f:id:s06216to:20170127184810j:plain

久しぶりに飲んだ。甘くて品があり美味いぞやはり。お通しのサラダは胡椒が効いているドレッシングがいい。最近は何故か妙に胡椒にはまっていて、これは食欲をそそられる。写真を撮ると、寡黙なお兄さんも「こんなもんも撮るの?(笑)」と苦笑いした。

f:id:s06216to:20170127185243j:plain

おすすめメニューを眺めればこんな寒い日にぴったりな「牛すじ豆腐」があった。約10分待ち、蓋を開ければカメラが一瞬で曇るほどの湯気。熱々。

f:id:s06216to:20170127185541j:plain

外は寒く雪一杯。日本酒を飲みながらこんな”牛すじ豆腐”を少しずつ掬う。最高っていう言葉しかない。もっともっと頼みたいと思いつつも初めての新庄で色々と店を周ってみたかったから、もう一杯だけ裏・雅山流だけ飲んで(これがまた美しいお酒)、店を出た。

さて、次は焼鳥いこう。近くにいくつかあったお店から勘を頼りにがらがらと扉を開けた「串駒」は、こじんまりとしたお店。

f:id:s06216to:20170127191650j:plain

常連さんと思われる綺麗な女性と若い店員が一人だけだった。お酒を何にしようか悩んだ結果「出羽桜 大吟醸 雪漫々」を頼んだら、「お客さんどこの人?」、「神奈川から」、「うん、漫々の発音ちょっと違う(笑)」と、笑われる。ちょっと恥ずかしいけれど本当はそういう発音なんだと発見。言い方も優しい。

f:id:s06216to:20170127192303j:plain

隣の常連さんと自然と話が始まる。山形って地域によって方言違うんだよ。あ、知ってる。酒田は語尾に「のー(お)」ですよね。「お、よく知っている」、「で、新庄はさ「にゃー」なんだよ」。「にゃー?」。ネコみたいだってこの間来たお客さんが笑ってた。へえ。でも、にゃーって可愛いなあ、って思った。

「いたっけ、食えっけど、聞くげんど、頼まね」、記憶が曖昧だけれど、そんな方言は聞いていて気持ちが良い。なんとなく、その街の人だっていう証のようで、まあ住んでいる人にとってはそんな特別なものでもないのかもしれないけれど、はたから見ると、それだけでなんか仲間感や団結感があるというか、その街への愛を感じるというか。方言がない自分はいつも地方に行くと、方言が無いことに寂しくなる。

串は悩み「はつ、レバー、ブラボー、のどぶえ」。

f:id:s06216to:20170127200431j:plain

美味い。「タバコはマッチで擦ったら全然違うべ」と盛り上がっているので、一口だけ試したくなり試したが、やはりタバコは昔から1㎜も良さがわからない。

f:id:s06216to:20170127214634j:plain

それにしてもマスターもさっちゃんも良い人だ。「この酒が美味いんだあ。ワインのように飲める」と聞いた「絹」は極めて上等な味。

f:id:s06216to:20170127194609j:plain

高いらしいが、せっかくの初新庄だと思い頼んだ。東京からこれを飲みに来る人、送ってくれという人もいるらしい。まるでジュースのような旨みと飲みやすさ。それでいて最後はすっと一瞬で消える。素晴らしい。

マスターの携帯はもう信じられないくらいに古い。「えーーとよお、写真送ってみてにゃ」、「はーやっぱ絹うまいなや」。「この一帯は、本来は若葉町、愛称が曙町、地元の(昔の人)はマーケットと呼んでいるにゃ」、それから、ぶりこ(はたはたの産卵後の卵)が美味しいという話になった。年々獲るのが厳しくなっているらしい。大蒜を分けてもらった。馬刺しを代わりにあげる。そしてサービスの黄身がうまい。

f:id:s06216to:20170127202215j:plain

f:id:s06216to:20170127210233j:plain

f:id:s06216to:20170127202622j:plain

いい時間になってさっちゃんに誘われてスナックへ行った。12月に酒田に3日間滞在した時もそうだったが、ここらへんの人は居酒屋の後にスナックに行くのが定番コースなんだろうか(でもこれこそが楽しい)と思う、雪降る新庄の夜。スナックで地元の人と遅くまで、賑やかに楽しく過ごした。新庄、良い街。

f:id:s06216to:20170127220738j:plain

f:id:s06216to:20170128002625j:plain

最近の記事