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 配偶者や親子など親族間で起きた暴力事件が増えている。警察庁のまとめでは、暴行容疑の摘発件数はこの10年間で4倍近く、傷害容疑は2倍近くになった。警察庁は「家庭内の暴力(DV)や虐待などに対する社会的関心の高まりを背景に、警察が積極的に事件化している結果ではないか」と見ている。

 警察庁によると、昨年1年間に全国の警察が摘発した暴行事件(容疑者死亡などを除く)は2万5321件。そのうち親族間は前年比9・4%増の6148件で、全体の24・3%を占めた。2007年は1617件で、10年間で約3・8倍に増えている。被害者の内訳は、親746件、子665件、内縁関係を含む配偶者4034件、兄弟姉妹378件など。

 傷害事件の摘発は1万9428件で、うち親族間が前年比2・4%増の4516件。全体の23・2%を占めた。07年は2533件で、この10年間で約1・8倍になっている。被害者別では、親686件、子565件、配偶者2662件、兄弟姉妹312件など。

 一方、殺人(未遂を含む。容疑者死亡などを除く)の摘発件数は810件で、このうち親族間が440件。全体の54・3%を占める。件数は07年と比べ、66件減っているが、割合は6・2ポイント増えている。被害者の内訳は、親114件、子103件、配偶者158件、兄弟姉妹37件などとなっている。(編集委員・吉田伸八