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インタビュー

何かと気になる存在であるヒロイン・きり。
役に対する思いを語っていただきました。

 

現代人に一番近い“きり”

今回、3回目の大河ドラマ出演となります。『功名が辻』(2006年)、『天地人』(2009年)、他に出演した時代劇も戦国時代が舞台だったので、この時代に縁があるのかな、と思っています。
戦国は男性が活躍する時代で、そのせいか、この時代を熱く語る男性もたくさんいます。一方、女性は社会的身分が低く、モノのように扱われてきた時代です。その中での女性の立場、反対にプライドのあり方だとか、世の中にとってどういう存在だったのか……撮影しながら、いろいろ考えています。

『真田丸』の“きり”は、最初の頃、源次郎(信繁)のそばで意味のあることや、ないかもしれないことを、ずっと話しています。よく食べ、よくしゃべり、感情の赴くままに行動し、だいたい突拍子もないことを言うので、「まったく、きりは!」と、みんなに笑われています。セリフも現代語のニュアンスが一番強く、武家の娘ですが、所作も乱暴な感じ。所作の先生からも「現代人ですね」と言われてしまうほどです。そんなきりですが、この先少しずつ成長していければと思っています。

先の細かなことはわかりませんが、脚本に描かれている役柄は、書いてある通りに迷わずに演じることができます。セリフも現代語なので言いやすく、まったく苦労していません。ただ、三谷幸喜さんからは「現代語だからこそ、どう演じるかは考えてやりなさい」というアドバイスがありました。現代語ではあるけれども、言葉一つ一つがバラバラにならないよう、言い方やトーンなどを気をつければ時代劇になるのでは? そう考え、実行しています。
現代人に一番近い存在である、きり。ここを入り口に、若い方にも大河ドラマに興味を持ってもらえればと思っています。始めの頃は「きり、いるな」くらいに見ていただいて、回を重ねるごとに源次郎にとって大切な人物になっていければ。

信繁への想い。ほれた方が負け

きりは源次郎のことが好きですが、当初、源次郎の気持ちはお梅ちゃんに向かっています。そんな二人に対して、きりのとる行動は「おせっかいおばさん」(笑)。なんというか、きりは人が良いのだと思います。

お梅ちゃんを応援するようなことをしてみたり、強がっているようなきりですが、源次郎のことを好きになってしまったから……きりの方が負けだと感じています。そんなきりの想いは、物語の端々に出ています。そしてきりは、源次郎が悩んだり疑問を抱えていたりする姿をかわいいと思っていて、手助けしたくなるんです。母性というわけではなく、純粋な乙女心。その代わり、言い出したら止まらない。言いたいことは言うのがきりです。

お梅ちゃんに対してきりが抱いている感情は……いい子だと思っているけれども、やっぱりうらやましい、かな。別に嫌いなわけではなく、自分とは違った魅力を持った人だからこそ、敵わないんだな、と。
演じる黒木華さんは、数年前からずっと共演したかった方です。やっぱり他の人にはない強さがある素敵な女優さんです。こうやって一緒に芝居ができて、とても楽しいです。

お梅ちゃんを応援するようなことをしてみたり、強がっているようなきりですが、源次郎のことを好きになってしまったから……きりの方が負けだと感じています。そんなきりの想いは、物語の端々に出ています。そしてきりは、源次郎が悩んだり疑問を抱えていたりする姿をかわいいと思っていて、手助けしたくなるんです。母性というわけではなく、純粋な乙女心。その代わり、言い出したら止まらない。言いたいことは言うのがきりです。

源次郎役の堺雅人さんは、笑いのセンスがある人! 演出家が考えていた以上の脚本上の笑いどころを気づかせてくれて、それ以上の芝居に作り上げてくれます。芝居の節目がきちんとあって、見ている人が源次郎の気持ちに寄り添えるような芝居をされる方。きりと源次郎はセリフの掛け合いが多いので、堺さんの受け、切り返しのスピード感についていくのに必死です。

仲のよさと策略。面白い真田家

真田家は、女性も含めて潔いのか悪いのか、わからない人たちばかり。お父さんの昌幸さんはだましのプロだと思いますが(笑)、だましながらも意外に躊躇(ちゅうちょ)し、悩みながら前に進んでいます。それを支えるのが息子たち。彼らも、なんだかんだ悩んでいるのが人間っぽいです。家族みんな仲が良く、時代を生き延びるための策略に振り回されながらも、違和感なく会話が繋がっているところも面白いです。

三谷さんの脚本は、男性のみならず、女性も生き生きと描かれていて、時代を生きた人間らしい息吹を吹き込んでくれます。脚本を読むと、登場人物に愛を感じます。今回に限らず、特に笑わせようと思って演じなくても、笑いを生んでくれます。

共演の皆さんも、すごい方ばかり。とりわけ、真田家のおばあさま・とり役の草笛光子さんとのお芝居は楽しかった! 歌のように聞こえるセリフ回し、着物の着方、たたずまいなど、全てが勉強になりました。皆さんのお芝居を見ていると、互いの化学反応のようなことがあって、「役ののびしろ」とでも言うべき人物の幅広さを形作ることができます。

共演の皆さんも、すごい方ばかり。とりわけ、真田家のおばあさま・とり役の草笛光子さんとのお芝居は楽しかった! 歌のように聞こえるセリフ回し、着物の着方、たたずまいなど、全てが勉強になりました。皆さんのお芝居を見ていると、互いの化学反応のようなことがあって、「役ののびしろ」とでも言うべき人物の幅広さを形作ることができます。

セットや照明、衣裳や小道具など、大河ドラマのスタッフの仕事ぶりには毎回感動しています。一方、スタッフの遊び心に翻弄されてもいます。源次郎さんからの贈り物をもらうシーンで、リハーサル時に受け取った櫛(くし)には本当にがっかりしました。おもちゃのようなピンクのプラスチック製! 脚本上、お梅ちゃんの櫛が立派なもので、きりのは大したことがないものだったのですが……それにしても……きり、スタッフ間でも大事に扱われていない!? と思いましたよ(笑)。放送されている実物もまあ、そんなところなので、ご確認ください。源次郎さんからもらった櫛が、きりにとって重要な意味を持つことを祈っています!

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