物語の始まりから信繁と共に過ごしてきた、きり。
長澤まさみさんが、二人の関係を振り返ります!
きりは、現代人にもなじみやすい言葉で話すキャラクターです。それは誰もがわかりやすく、きりが大人になっていく姿を見てもらえるようにだと解釈して、何の疑問も抱かず演じていました。わかりやすい分、セリフ回しは難しかったです。声のトーンを大事にして、演じていました。
生まれ故郷である信濃から大坂、九度山と移り、そして再び大坂へと戻ってきましたが、その間きりは全く変わっていません。きりには最初から包み隠すことなく、はっきりと正論を口に出してしまう“うざったさ”があります。最初の頃はよくネットなどで“うざいキャラ”と言われていたので、私が落ち込んでいると思ったらしく、共演者やスタッフの皆さんに慰められました。でも、実は私、何とも思っていなくて(笑)。逆に、こんなに気を遣っていただけるなんて、ありがたいことだと感謝しました。大人になると、正論はなかなか口に出せなくなるものです。変わることなく正論を口にするきりに対し、周囲の評価が、次第に「いいこと言うじゃん」と変わっていったんじゃないでしょうか(笑)。
空気を読めないことを武器に、邪魔をするのもきりの手口の一つです。第47回「反撃」の女性たちによる和平交渉のシーンでは、空気を読めないきりを、いい意味で使っていただいたと思っています。空気が読めないということは、場の空気を変えられるということ。皆が同じ方向に進むとつまらなくなるので、きりのようなキャラクターがいることで物事を引き起こし、見えていなかったことを発見していくことに繋がっていく。こんなに皆さんの心に印象付けられる役を演じることができて、楽しかったです。
第40回「幸村」で、きりは幸村の大坂行きの背中を押します。ずっと一緒に過ごしてきた幼なじみだし、本当に愛しているからこそ、幸村が今何を考えているかがわかって、心中を代弁してあげることができたのだと思います。ある意味、二人の関係はなるようになっているので、きりの思うとおりっていうところでしょうか(笑)?
それでも、第39回「歳月」で豊臣秀次の娘・たかが呂宋(ルソン)から帰国し、幸村(信繁)に会うために九度山へやってきたときは、幸村に対してどうしようもない複雑な気持ちになりました。「幸村は春とたかの二人にあげます」って。すごく難しい感情でした(笑)。
幸村の魅力は、誠実そうに見えるところです。恋愛、仕事、置かれた立場など、さまざまな局面において、幸村の人が良さそうなところに皆がだまされているんだろうな、と(笑)。きりはそのことを知っているので、ズケズケとものが言えるのだと思います。きりもいい年齢になったわけですから、ある程度、愛する人の許せる部分、許せない部分は自覚していたでしょう。
幸村は志を胸にして突き進んでいますし、きりはいろいろと我慢をしながら幸村を支えていますから、日本において美徳とされる男女の関係なのかもしれません。
ただ、きりは我慢をしているだけではありません。きりは、付いていった先々で、幸村が不利にならないように周囲の人々と人間関係を形成していきます。単に気の利いた気配りのできる女性というだけではなく、やっぱり生涯を通して幸村の味方として、一緒に戦っているのだと思います。それが『真田丸』における戦国女性・きりの役割と受け取りました。
幸村は志を胸にして突き進んでいますし、きりはいろいろと我慢をしながら幸村を支えていますから、日本において美徳とされる男女の関係なのかもしれません。
ただ、きりは我慢をしているだけではありません。きりは、付いていった先々で、幸村が不利にならないように周囲の人々と人間関係を形成していきます。単に気の利いた気配りのできる女性というだけではなく、やっぱり生涯を通して幸村の味方として、一緒に戦っているのだと思います。それが『真田丸』における戦国女性・きりの役割と受け取りました。
脚本家に当て書きをしていただいたことは、これまで出演させていただいた作品でも何度かあったと思いますが、『真田丸』のきりという役柄は特別です。私がどのように演じても、きりという役柄が必ず出来上がる、すばらしい役をいただきました。仲のいい先輩女優さんからも、「本当に幸福なこと」という言葉をいただいて、確かにこんなに魅力的な役に出会う機会を得るのは、この先は多分ないだろうな、と思えるほどです。本当にうれしかったですね。
そして、常に勝負を挑むように、いろんな役者さんとの化学反応を楽しまれていました。ジャズのセッションのように、常に芝居は現場で変わり、作られているのだなと感じ、私自身もそういうお芝居の作り方が好きになっていきました。
これまでに出演した大河ドラマの2作品は、いずれも忍び役で、架空の人物でした。しかし、『真田丸』では、実在した人物を1年通して演じさせていただくことができ、大河ドラマの良さを改めて実感できた気がしています。皆さんがそれぞれ、演じる人物に対して尊敬の念を抱いていらっしゃいますし、私も違う人生を味わえました。それが1年を通して役を演じられる良さなのかな、と感じました。
堺雅人さんからは、たくさんのことを学びました。数多くのヒット作品で主演を務められている役者さんなので、どのように役柄を演じられているのか、前々から気になっていたんです。堺さんは真面目な方ですね。芝居に対して、真摯に、当たり前のように努力をされていることが多く、驚かされました。そうやって培った技術や知識、経験で幸村像をしっかりと作り、演じている方だと思いました。
そして、常に勝負を挑むように、いろんな役者さんとの化学反応を楽しまれていました。ジャズのセッションのように、常に芝居は現場で変わり、作られているのだなと感じ、私自身もそういうお芝居の作り方が好きになっていきました。
これまでに出演した大河ドラマの2作品は、いずれも忍び役で、架空の人物でした。しかし、『真田丸』では、実在した人物を1年通して演じさせていただくことができ、大河ドラマの良さを改めて実感できた気がしています。皆さんがそれぞれ、演じる人物に対して尊敬の念を抱いていらっしゃいますし、私も違う人生を味わえました。それが1年を通して役を演じられる良さなのかな、と感じました。