大分県と環境省は27日、宇佐市で1月12日に回収した野鳥の死骸から検出した鳥インフルエンザウイルスが、毒性の強い高病原性ウイルス(H5N6亜型)だったと発表した。県内で高病原性の感染が確認されたのは2011年2月以来。 死骸はタカの一種「ノスリ」。同省が鳥取大学で行った確定検査で27日に判明した。回収後、国立環境研究所(茨城県つくば市)による遺伝子検査で17日に鳥インフルエンザの陽性反応を確認。環境省が同日、回収地点の周辺10キロを野鳥監視重点区域に指定し、野鳥の監視を強化していた。 確定を受け、重点区域指定を2月26日(回収日の翌日から45日間)まで継続。同省の「野鳥緊急調査チーム」が近く現地入りし、鳥類の生息状況を調べるほか、周辺で鳥が集団で死んでいないか監視する。 宇佐市農政課は、市内で100羽以上飼育する養鶏農家9戸と回収場所から3キロ圏内の愛玩鶏飼育者に、改めて防疫の徹底や鳥の状態の観察を呼び掛けた。 県森との共生推進室によると、17日以降、県内で野鳥の死骸を計8羽回収し、県による簡易検査ではいずれも陰性だった。死骸は全て同研究所に送って遺伝子検査を実施しているが、27日現在、陽性との連絡は入っていないという。