小笠原一樹
2017年1月29日09時48分
埼玉県行田市の国道17号バイパス沿いに、レトロ自動販売機ファンが「聖地」とも呼ぶ店がある。オートレストラン「鉄剣タロー」。古めかしい自販機が壁一面に並び、小銭を入れると熱々の食事が。数十年前にタイムスリップしたような無人店が、今日もにぎわっている。
紫のネオンが光る店内に、十数台の自販機とゲーム機。年中無休で、店員はいない。花が飾られたテーブルでは、客がご飯を食べたりゲームをしたり、思い思いにくつろぐ。
自販機は、ファンが「御三家」と呼ぶうどん、ハンバーガー、トーストがそろう。東京都足立区から訪れた堀内敦司さん(34)は「うどんはこしがあり、ハンバーガーのレトロな容器からは昭和の真心を感じる。時代の流れに流されない、勇気をもらえる空間です」と語った。
1988年、店前の国道の開通…
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朝日新聞社会部