<センバツ>不来方「人数でないこと証明」
第89回選抜高校野球大会(3月19日から12日間・甲子園)の出場32校を決める選考委員会が27日、大阪市の毎日新聞大阪本社で行われ、東北から昨秋の東北大会を制した仙台育英、準優勝校の盛岡大付(岩手)が選ばれた。戦力以外の要素を加味する21世紀枠では不来方(こずかた、岩手)が選出された。岩手県からの2校選出は初で、岩手では前回の選抜大会も釜石が21世紀枠で選ばれている。
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不来方は部員わずか10人での奮闘が実った。昨秋の県大会で準優勝し、東北大会に進出。小山監督は「人数ではないことを証明できた」と感慨深げに話した。
練習時間の9割を打撃に充て、少人数では効率が悪い守備練習などはほとんどしなかった。小比類巻主将は「自分たちは打って勝つしかない。緊張する舞台でもいつも通りのスイングができるようになった」。1人当たりが打ち込む時間が必然的に長くなった結果、大きな自信を手に入れた。
少子化などで部員がそろわない学校が、全国的に増えている。小比類巻主将は「少ない人数で頑張っている人たちを勇気づけられたら」。希望の星として、大舞台で躍動することを誓った。
[不来方]岩手県矢巾町にある1988年創立の県立校。生徒827人。野球部も同年創部。人文、理数、芸術、外国語、体育の5学系に分かれ、約8割の生徒が進学する。部活動はホッケー部、ハンドボール部などが強い。
2017年01月28日土曜日