2017年1月28日21時03分
28日午前11時40分ごろ、長崎市三景台町(さんけいだいまち)の市道に止まっていた軽乗用車の中で女性が倒れているのを近くの住民が見つけ、110番通報した。女性は腹部から血を流し、搬送先の病院で死亡が確認された。近くの家では女性の夫とみられる男性が首をつっているのが見つかり、その後死亡した。長崎県警は、男性が女性を殺害後に自殺した可能性があるとみて調べている。
県警によると、軽乗用車内で見つかったのは同県諫早市多良見町、野中千晶(ちあき)さん(28)。運転席に倒れており、足元にナイフが落ちていたことなどから、事件とみて捜査を開始。現場周辺で聞き込みをしていたところ、近くの職業不詳、手水(てみず)省吾さん(30)が自宅で首をつっているのが見つかり、搬送先で死亡が確認された。
県警によると、手水さんの親族は、野中さんと手水さんが夫婦だと説明しているという。現場の状況などから、県警は、手水さんが野中さんをナイフで殺害後に、自宅で首をつって自殺した可能性があるとみて詳しく調べている。
現場はJR長崎駅の南東約3・7キロの高台にある住宅地。周辺は、道々に警察官が立つ物々しい雰囲気に包まれ、住民たちは不安そうな様子だった。近くに住む女性(44)は「パトカーや救急車が突然サイレンを鳴らして集まってきた」。一帯は古くからの住民が多く、高齢者も多いという。「知らない人が入り込んで来ることもなく、事件が起きるような場所じゃないので、驚いている」と話した。
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朝日新聞社会部