トランプ米大統領は27日、シリア難民などの受け入れの停止や、特定の国に対する入国ビザ(査証)の発給停止などを盛り込んだ大統領令に署名した。テロ対策と位置づけ、事実上、イスラム教徒を狙い撃ちにした形だ。関係者からは非難と嘆きの声が上がっている。
大統領令は「外国テロリストの入国からの米国の保護」と題され、シリア難民の受け入れを国益に合致すると判断するまで停止し、シリア人以外の難民も120日間、受け入れを停止する。また、テロの懸念がある国を指定し、一部の例外を除いて90日間、入国を停止。対象国は明らかではないが、米メディアはシリア、イラク、イラン、リビア、ソマリア、スーダン、イエメンの7カ国と指摘している。
ロイター通信によると国土安全保障省の報道担当者は、7カ国の出身者は永住権を持っていても再入国できないとした。すでに、中東から米国に向かおうとする人たちが阻まれるなど影響が出始めている。
署名に先立ち、トランプ氏は「9・11(米同時多発テロ)の教訓を絶対に忘れない」と発言。トランプ氏は選挙戦の時から、イスラム教徒の難民や移民がテロの元凶だとしてきた。
国務省によると米国は1975…
残り:1565文字/全文:2050文字
トップニュース
新着ニュース
おすすめコンテンツ
※Twitterのサービスが混み合っている時など、ツイートが表示されない場合もあります。
朝日新聞国際報道部