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30キロ圏訓練4200人参加…重大事故を想定

原子力防災訓練で福祉施設の入所者を車椅子対応の車両に乗せる九州電力の社員ら=鹿児島県薩摩川内市で2017年1月28日午前8時37分、宝満志郎撮影

 九州電力川内(せんだい)原発(鹿児島県薩摩川内市)の重大事故を想定した県と原発30キロ圏9市町による原子力防災訓練が28日あり、30キロ圏外を含む住民と自衛隊など180機関から過去最大規模となる計約4200人が参加した。多数の家屋が倒壊した熊本地震の教訓を踏まえ、自宅で屋内退避できなくなる想定などを新たに取り入れた。

     大規模な訓練は2015年8月の再稼働後2回目。三反園訓(みたぞの・さとし)知事就任後は初めてで、原発の安全性などを議論している県原子力安全・避難計画等防災専門委員会のメンバーも訓練を視察した。

     今回は震度6強の地震で外部電源を喪失し、1号機で非常用電源も故障、全交流電源喪失で炉心溶融に至ったと想定。県の避難計画に基づき、原発5キロ圏は即避難、5~30キロ圏は屋内退避する訓練をした。ただし、5~30キロ圏でも計約500人については、地震による家屋倒壊などで自宅での屋内退避が困難になったと想定し、近くの避難所に移った。

     薩摩川内市の亀山地区コミュニティセンターには約60人が退避。地元の元会社員の男性(69)は「現実に事故が起こればセンターには人が殺到するだろうし地震で建物が大丈夫かどうかも不安だ。屋内退避は非現実的だと思う」と語った。会社員の比志島(ひしじま)英民さん(64)は「焦って遠くに行くより安全なら、屋内退避が正しいと思う」と話した。【杣谷健太】

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