ここから本文です

バブル世代の「そこ」が嫌われる 就職楽勝の“新人類”が偉そうに… <おじさんおばさんトリセツ>

withnews 1/28(土) 7:00配信

 おじさんおばさん向けに「若者解説本」があるように、若者向けにも「おじさんおばさんトリセツ」があっていいはず。若者にとって未知なる生き物「おじさん・おばさん」を知り、攻略法を学ぶこの企画。ターゲットは「バブル世代」です。「とにかく華やか」というイメージがありますが、一体どんな時代を生きた人たちなのでしょう。(朝日新聞東京社会部記者・原田朱美)

【画像】ウォークマン・ガンプラ・ジュリアナ…本当にあったバブルの風景

バブル世代のトリセツ

 講師は、コラムニストで淑徳大学客員教授の深澤真紀さんです。

 生徒役の大学生はこの4人(明治大学4年・小出英知さん/慶応大学4年・永井大輔さん/早稲田大学3年・英佳那さん/津田塾大学3年・大橋実結さん)。

【用語解説】<バブル>とは? 1960年代後半生まれを中心とした人たちです。10代から20代にかけて、バブルの絶頂期(80年代後半~90年初頭)を経験。この世代の有名人は、小泉今日子さん、織田裕二さん、三浦知良さんら。いまの大学生にとっては、親世代。

(深澤さん)
私は1967年生まれなので、まさに「バブル」です。みなさんから見たらいい時代のように見えるかもしれませんが、そうでもなくて、いろいろな事件も相次ぎました。
ではさっそく、過去の新聞記事を見ていきましょう。

荒れまくった中学時代

【1983年3月17日朝日新聞朝日新聞夕刊 見出し「中学校の卒業式 警察への依存強まる 776校が警戒要請」】
ざっくり言うと――全国で校内暴力事件が相次ぎ、警察に卒業式の警戒を要請する中学校が増えているという記事。大都市圏とその周辺の自治体が目立つ。

(深澤さん)
とにかく一番不良やヤンキーが多かったのが、私たちの世代で、「校内暴力」という言葉が流行していました。
私がいた中学も本当に荒れていて、卒業式では「お礼参り」って言葉があって、「お礼」と称して、式の後に校長や先生をボコる(殴る)わけです。だから警察に警戒を要請した。

(学生)
まじですか……

(深澤さん)
「3年B組金八先生」という学園ドラマが始まったのが1979年で、ちょうど私たちが中学生のころです。
それまでの学園ドラマは「先生と一緒に夕日に向かって走ろう!」みたいな熱血ドラマしかなかった。
でも金八先生の第1シリーズは、杉田かおるさん演じる女子中学生が15歳で妊娠するという話が話題になりました。

(深澤さん)
でもこういう話が当時はリアルで、私の周りにも何人かいました。
そして学校は本当に荒れていて、トイレの便器も、窓も割れてるし、校内でシンナーは吸うし、たばこを皮膚に押し当てる「根性焼き」もやってるし、暴走族も多かったし。もちろん一部の子たちではありましたが。
そうそう。「ゆとり教育」が生まれた原因の一つも、これなんですよ。

(学生)
えっ!? どういうことですか!?

(深澤さん)
子どもたちがこんなに荒れる原因は「詰め込み教育」が悪いからだと言われて、もう少しゆとりのある教育にしましょうといって作られたのがゆとり教育なんです。
だから「ゆとり世代」を叩くのはお門違いなんですよね。

(学生)
そうなんだ……。知らなかった……。

1/4ページ

最終更新:1/28(土) 7:00

withnews

本文はここまでです このページの先頭へ

お得情報

その他のキャンペーン